11月13日から15日まで、横浜国際プールでピックルボール展示会「Pickleball EXPO 2026 powered by AEON MALL」が開かれる。主催は千葉県ピックルボール協会。体験会、プロレッスン、大会、セミナー、企業展示、商品試打を3日間で一堂に集める。来場は無料。体験会や大会などの参加には事前申込または有料(500円〜)のものがある。出展企業は用具9社、コート施工2社、施設2社、アパレル2社、旅行会社1社の計16社。出展相談と体験会エントリーの締切は9月末が最後になる。

大会ではなく、展示と商談を束ねた3日間
主催者はこのイベントを「楽しむ人と、広げる人が出会う3日間」と説明し、体験・レッスン・大会・セミナー・商品展示・試打・商談・交流を1会場に集めたと書いている。公式サイトは8つの楽しみ方という枠でプログラムを並べ、ピックルボール体験会、Pickleball X プロレッスン、オープンコート、DUPRランダムマッチ、セミナー、大会、企業対抗 はじめてのピックルボールCUP、パドル試打・シューズ試し履きを挙げる。
開場時間は13日が15時から21時、14日が9時から21時、15日が9時から17時。出展ブースの稼働時間は13日が21時まで、14日が19時までの2日分が明記されている。15日は「TOURNAMENT DAY」として大会の記載に切り替わり、展示の時間は示されていない。8月に出された出展募集の資料には15日に「出展ブースでの交流」とあるため、名刺を配りに行く目的なら13日と14日を軸に組み、15日の扱いは事務局に確認したほうが確実だ。
入場無料の範囲もはっきり分かれている。来場と展示ブースの見学、そして大会の観戦は無料。オープンコートは500円で3時間、事前予約するとオリジナルバンドがもらえる。大会・体験会・プロレッスン・DUPRランダムマッチ・企業対抗CUP・セミナーは事前エントリーが必要で、来場そのものの事前登録については「現在調整中」と書かれている。
主催は千葉の協会、後援に横浜市と東京の協会が並ぶ
主催団体は千葉県ピックルボール協会で、リリースには千葉県内の普及・振興を目的に2024年10月に設立されたとある。ただし同じPR TIMESの企業情報欄は設立を2026年3月としており、資料間で1年半の開きがある。同欄では所在地が千葉県佐倉市、代表者名は高橋史匡。協会サイトに残る活動記録は千葉県内に集まっていて、印旛地区の小中学校教諭およそ50名を対象にした実技講習会、船橋市立峰台小学校の親子体験会に親子30名、松戸市「まつどDEスポーツ」の体験会に約60名、ニッケ佐倉納涼祭やアリオ蘇我での体験会、といった規模感が並ぶ。9月には印西、10月には八街でフェスタを予定している。
公式サイトのフッターを見ると、協力・後援(予定を含む)にUTR日本代表BearDown、一般財団法人ピックルボール日本連盟、一般社団法人横浜市ピックルボール協会、一般社団法人東京ピックルボール協会、ヨーラ・ジャパン株式会社、GODAIグループ、HARENOHI SPA、ホームベース株式会社、日本ジュニアピックルボール協会、日本パラピックルボール協会が名を連ねる。開催地の横浜市協会と東京協会、そして競技統括の側にある日本連盟が出ている。県境を越えた越境開催というより、実行主体を千葉の協会が引き受けた連合開催に近い。
名前の変遷も運営の流れを示している。協会が8月に公開した出展募集ページのタイトルは「Pickleball Expo Japan 2026 出展企業・協賛企業募集中」で、冠スポンサーはまだ入っていない。9月のリリースでは「Pickleball EXPO 2026 powered by AEON MALL」になった。募集の途中でメインスポンサーが決まり、名称に乗ったという順番だ。なお公式サイトは、出展ブランドのひとつであるLEAF Pickleballのドメイン上に置かれている。
日程別の内容と費用、枠数
公式サイトの時間割を整理すると、こうなる。
| プログラム | 日程 | 時間 | 費用・条件 |
|---|---|---|---|
| 体験会 | 13日・14日 | 13日17:00-21:00に60分×4回、14日9:00-12:00に3回と16:00-19:00に3回 | 各回12名・事前申込制。パドルとボールの貸出あり |
| Pickleball X プロレッスン | 13日・14日 | 13日17:00-21:00に4回、14日12:00-16:00に4回と19:00-21:00に2回 | 各回12名。レベル不問。受付は準備中 |
| オープンコート | 13日・14日 | 13日15:00-21:00、14日終日 | 500円/3時間。セルフジャッジでゲームができる人が対象 |
| DUPRランダムマッチ | 14日・15日 | 14日15:00-21:00ほか、各3時間 | レベル別2カテゴリー。結果がDUPRに反映 |
| 企業対抗 はじめてのピックルボールCUP | 14日 | 9:00-13:00 | 参加者の半数以上が未経験。体験60分のあと交流戦 |
| セミナー | 14日 | 11:00-12:00/13:00-15:00/15:00-16:00(交流) | 登壇7団体・事前申込制 |
| UTR大会・初級者向け大会 | 15日 | 終日 | エントリー受付は9月25日開始 |
| 出展ブース・展示 | 13日・14日 | 13日21:00まで、14日19:00まで | 見学無料 |
公式サイトに総枠数の表示はないが、時間割から体験会の回数を数えると13日と14日の2日間で計10回、各回12名なので枠は120人分になる。ここが初心者の入口の総量になる。プロレッスンは公式サイトが「全10レッスン」と案内しているが、同じページの集計欄には合計12という表示もあり、総数は確定していない。講師はグローバルトッププロ育成プロジェクト「Pickleball X」のメンバーで、吉田祐太、福永雛乃、佐藤哲哉、杉山雄希、猪俣莉々花の名前が出ている。担当時間の割り振りは決定次第の公開とされている。
出す側の金額も公開されている。協会の出展募集ページによると、プランは広告PRが3万円、1日出展が7万円、2日間出展が10万円、大型映像PRが3万円、セミナー登壇が5万円、メインスポンサーは要相談。募集規模は出展ブースが20社程度、ロールコート展示が3社程度で、会場には体験・交流コート8面と出展エリアを同居させる。集客目標は3日間の総来場者1,000〜2,000人、体験会参加者200〜400人、大会参加者200〜400人。出展の一次締切が8月末、最終締切が9月末と書かれているので、検討中の事業者にとっては今週が最後の窓になる。
出展企業の構成:用具、施工、施設、アパレル

公式サイトの出展企業・ブランド一覧は5カテゴリーに分かれている。パドル・ボール・用品にヨーラ・ジャパン株式会社、PICKLE GARAGE、LEAF Pickleball、フライトジャパン、THARIA、DAIBLUE合同会社、Vetra Pickleball、株式会社マニューバーライン、株式会社テイ・エム・シー。コート施工・設備に長永スポーツ工業株式会社とWizard株式会社。施設・スクールにイオンモール株式会社と株式会社ノアインドアステージ。ウェア・アパレル・シューズに株式会社ジゴスペックと株式会社ケンコー社。その他関連サービスにまいはまトラベル。一覧は確定した企業から順次公開する方式で、リリースの「主な出展企業」16社にはGODAIグループが入り、サイト側にはテイ・エム・シーが加わっているという差もある。
ここで一点補足しておきたい。コナミスポーツ株式会社の名前はこのイベントに出てくるが、出展企業の一覧ではなくセミナーの登壇団体の側にある。用具メーカーの列に並べて紹介すると立ち位置を取り違える。
顔ぶれを見ると、投資しているのは用具ブランドと、コートを作る側、そして場所を持っている側だ。メインスポンサーのイオンモールは、2026年4月にイオンモール幕張新都心でピックルボールを楽しめる施設が期間限定でオープンしたとチバテレが報じている。すでにモールの一区画で試した当事者が、今回は冠に入り、施設・スクールのカテゴリーで出展する。商業施設が売場をコートに変える動きは韓国でも起きていて、当サイトでもFILAがモールの3階を公式コートに明け渡した事例を取り上げた。空き区画の埋め方としてピックルボールが検討対象に入ってきている、という点で日本のモールと構造は同じだ。
もう一社の施設側、ノアインドアステージは兵庫県姫路市の会社で、1980年5月設立、2025年3月時点の売上高は68.6億円、従業員1,069人。会社サイトの事業内容にはテニスクラブ・テニススクールの企画運営と並んで「ピックルボール企画・運営」が明記されている。テニススクールの運営ノウハウを横に伸ばす一環としてピックルボールを置いている会社が、公式PRの位置にも入っている。コート施工の2社とロールコート展示の3社枠は、体育館や遊休スペースに線を引く仕事の受け皿だ。旅行会社が「その他関連サービス」に1社いるのは、大会が人を動かす前提でこの場が設計されていることの表れになる。
セミナーの登壇者:連盟、用具、公共施設、テニススクール
14日のセミナーには7団体が登壇する。公式サイトが公開している登壇者は、一般財団法人ピックルボール日本連盟の常任理事・田中由紀、ヨーラ・ジャパン株式会社の代表取締役・久保真道、千葉県ピックルボール協会の統括理事・吉原哲平、GODAIグループ(学校法人 五大)でピックルボール事業責任者を務める平山勇人、なりたのPEACE代表の來島武範、コナミスポーツ株式会社の船橋アリーナ支配人・田中正成、DPC KOBE(株式会社ITC)代表取締役の中村久仁子。掲示されているテーマはいずれも「仮」と明記されているので確定情報として扱えないが、誰が何の立場で話すかはこれで読める。
コナミスポーツの登壇者が船橋アリーナの支配人だという点は見逃せない。船橋アリーナ(船橋市総合体育館)は船橋市の指定管理者制度導入施設で、指定管理者は「ふなばしスポーツ健康パートナーズ」、代表企業がコナミスポーツだと施設公式サイトに記載がある。同社は公共施設の運営を手がけるPPP事業を持っている。フィットネスクラブのプログラム開発というより、公共体育館の稼働をどう埋めるかという側から人が出てくる。
GODAIグループの平山は、日本プロテニス協会(JPTA)のピックルボールプロコーチライセンス制度の設計に参画したと紹介されている。テニススクール事業者が指導者資格の枠組みづくりまで入っている状況が、ここで表に出る。なりたのPEACEの來島は元特別支援学校教員で、2026年に千葉県成田市で立ち上げ、総合型地域スポーツクラブの設立を目指すとある。連盟・用具・公共施設・スクール・地域クラブ・専用施設という6方向が、同じ日の同じ部屋に並ぶ構成だ。
出展者が狙うべき時間帯:14日のセミナー前後
事業者として行くなら、期待値を先に整えたほうがいい。来場目標は3日間で1,000〜2,000人。総合展のような数の名刺は集まらない。代わりに取れるのは、導入を決める立場の人間と、その場でボールを打ちながら話せる時間だ。
会いたい相手別に整理すると、体育館や遊休施設にコートを入れたい自治体・指定管理・スクールの担当者を狙うなら、14日のセミナー前後が濃い。公共施設の運営会社と専用施設の経営者とテニススクールの事業責任者が同じ場所に集まる日だからだ。用具の卸や小売を探すなら、試打ができる13日と14日のブース時間。カタログではなく打感で比べられるので、取扱いを決める側にとっては判断が速い。
15日は大会DAYで会場が競技仕様に切り替わる。商談を主目的にするなら、この日を当てにしない設計が無難だ。8月の募集資料では13日を「設営・関係者向けプレEXPO」として企業・団体間の交流に充てる想定だったが、公開された時間割では13日の15時から一般向けのオープンコートと体験会が動く。関係者だけの静かな時間を期待して初日に行くと、想定が外れる可能性がある。
費用感も判断材料になる。1日出展7万円、2日間10万円、セミナー登壇5万円という水準は、出展のハードルを意図的に下げた金額だ。裏を返せば、隣のブースも同じ規模で来る。ブースの作り込みで差をつけるより、コートで打たせる、その場で見積もりの前提を聞く、といった動き方のほうが回収しやすい。
規模の比較:小さい展示会だが、試打ができるのが利点
比較の物差しを置いておく。スポーツ・健康産業の総合展であるSPORTECは、主催者サイトで600社規模の出展、前回2025年7月の来場が44,182名と示されている。単一競技で20社程度、来場1,000〜2,000人という今回の規模は、総合展のワンカテゴリーにも届かない。展示会としては小さい。
それでも、この形が持つ利点はある。総合展のブースでは製品を打たせられない。今回は体験・交流コート8面と出展エリアが同じフロアに同居し、試打と試し履きが前提に入っている。用具と施工と施設運営が、実際にプレーしている人間の前で並ぶ配置は、総合展の通路では作れない。
市場側の追い風もある。DUPRの集計で成長が最も速い10か国はすべてアジアで、日本は5位に入り伸び率は170%だった。競技人口の伸びが先に来て、施設と用具の供給がそれを追いかける局面では、こうした小さな商談の場がむしろ機能する。一方で米国では施設が値下げして売りに出る調整も起きており、勢いだけで面数を増やす判断は危うい。導入を検討する側がこの3日間で確かめるべきは、需要の勢いではなく回転率と単価の現実だ。
プレーヤーの実用情報:未経験者は13日夕方か14日朝に枠を取る
プレーする側の情報をまとめる。未経験で行くなら体験会で、13日の17時から21時に4回、14日の午前に3回、夕方に3回。各回12名で定員に達し次第受付終了なので、動くのは早いほうがいい。パドルとボールは貸出があり、動きやすい服装と室内用シューズだけ用意すればいい。
ルールが分かってセルフジャッジでゲームができるなら、オープンコートが500円で3時間。事前予約でオリジナルバンドがもらえる。この価格は屋内常設施設の相場と比べても安い。当サイトで取り上げた豊洲のPICKLRは非会員が1人1時間2,500円なので、3時間換算での差は大きい。打つ量を稼ぐ目的なら、この2日間は割のいい機会になる。
DUPRのレーティングを動かしたいなら14日と15日のランダムマッチで、その場で組まれたペアで試合をして結果が反映される。レベル別に2カテゴリー。大会に出るなら15日で、UTR大会が上級と初中級の2レベル、ミックスダブルス・男子ダブルス・女子ダブルスの各カテゴリー。初級者向け大会はミックスダブルスのOPENと50+の2種目。エントリー受付は9月25日に始まっている。プロレッスンは各回12名でレベル不問だが、受付は準備中の段階だ。
会場は横浜国際プール スポーツフロア(神奈川県横浜市都筑区北山田七丁目3番1号)。横浜市営地下鉄グリーンライン北山田駅から徒歩約5分、車なら第三京浜都筑ICから約10分。駐車場は有料で台数に限りがあると案内されている。この施設のメインプールは冬季(概ね10月から4月)にスポーツフロアとして営業する運用で、11月開催はその期間に当たる。会場内は指定エリアでの飲食が可能で、コート内への持ち込みは不可。来場自体の事前登録が必要かどうかは調整中とされているので、直前に公式サイトを見ておきたい。問い合わせ先は協会事務局のinfo@pickleball-chiba.comで、出展・協賛は専用フォームが用意されている。
9月末までの締切:出展相談、セミナー申込、体験会予約
このイベントは、競技の普及イベントの体裁を取りながら、実質は取引の場を作りに来ている。主催が千葉の県協会で会場が横浜である背景には、後援に横浜市協会・東京協会・日本連盟が並ぶ連合開催の構図がある。投資しているのは用具ブランド9社と、コートを作る2社、場所を持つ2社、そして冠に入ったイオンモールだ。
9月末までに動くべきことは3つ。出展や協賛を検討している事業者は、最終締切が9月末と書かれているので今週中に事務局へ相談する。導入側の担当者は14日のセミナーに申し込み、公共施設・専用施設・テニススクールの3者がどこで収支を合わせているかを聞き取る。プレーヤーは体験会120枠とオープンコートの予約を先に押さえ、大会は9月25日に始まったエントリーから種目を選ぶ。11月15日は大会DAYで展示の時間が示されていないため、商談目的なら13日と14日で予定を組んでおくのが安全だ。
参照元
- PR TIMES・一般社団法人千葉県ピックルボール協会「ピックルボールの祭典『Pickleball EXPO 2026』横浜で開催!体験会・プロレッスン・大会・企業展示・セミナーが楽しめる3日間」
- Pickleball EXPO 2026 powered by AEON MALL 公式サイト
- 千葉県ピックルボール協会「Pickleball Expo Japan 2026 出展企業・協賛企業募集中」
- 船橋アリーナ(船橋市総合体育館)公式サイト
- ノアインドアステージ株式会社「経営理念・会社沿革」
- 横浜国際プール「メインプール」
- SPORTEC 日本最大国際スポーツ・健康産業専門展
- チバテレ+プラス「『ピックルボールって⁈』イオンモール幕張新都心に専用コート期間限定オープン」
- 船橋市「指定管理者制度導入施設一覧」

