北海道のオールインクルーシブ・リゾート「クラブメッド・北海道 トマム」が、2026年夏のスポーツプログラムにピックルボール専用コート6面を新設する。運営する株式会社クラブメッドが2026年6月18日に発表した。宿泊者は追加代金なしでプレーできる。スキーリゾートが雪のない季節に滞在理由を作る一手であり、コート不足が続く日本のプレーヤーにとっては「泊まってまとめて打てる」受け皿になる。施設を運営する側から見ても、ピックルボールを集客の目玉に据えた具体例として読む価値がある。
クラブメッドが打ち出した「スポーツが主役のバカンス」
クラブメッドは2026年夏のテーマを世界最大級のスポーツクラブと掲げ、サッカー・テニス・パデルとあわせてピックルボールを前面に出した。北海道トマムには専用コート6面を整備し、初心者向けプログラムも用意する。宿泊費・食事・ドリンク・各種アクティビティ・キッズプログラムを一括にした料金体系のなかにピックルボールも含まれ、プライベートのテニスレッスンとゲスト招聘の特別セッションだけが対象外となる。
同社は60種類以上のアクティビティを掲げ、各リゾートで常時20種類以上を回してきた。空中ブランコやアーチェリー、ヨガ、セーリング、カヤックといった既存メニューに、コート競技としてピックルボールが加わった形だ。もう一方の拠点キロロ グランドでは、元サッカー日本代表監督ジーコ氏監修のサッカーキャンプを2026年7月10日から8月30日にかけて開く。トマムとキロロの2拠点で、夏の北海道をスポーツ目的地として売り込む。
なぜリゾートがいまピックルボールを選ぶのか
ピックルボールはコートがテニスの約4分の1で済み、初心者がその日のうちに打ち合えるまでの時間が短い。家族連れや幅広い年齢層が同じコートに立てる競技性は、託児やキッズプログラムを強みとするクラブメッドの客層と噛み合う。スキー場の夏季活用は長年の課題で、雪のないシーズンでも滞在理由を作れる屋外コンテンツとしてピックルボールが選ばれた。
世界ではホテル・リゾートがコートを併設する流れが先行している。米国ではテニスコートを転用して需要を取り込む施設が相次ぎ、滞在型レジャーの定番になった。日本ではこれまで都市部の屋内施設や常設コートの開業が話題の中心で、米Picklrの日本初上陸(幕張から豊洲へ)もその一例だ。トマムが「滞在しながら何面も使える」体験を打ち出したことで、日本の受け皿が都市型と滞在型の両輪に広がる。
実用情報: トマムのピックルボール概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 施設 | クラブメッド・北海道 トマム(北海道勇払郡占冠村) |
| 新設コート | ピックルボール専用 6面 |
| 提供時期 | 2026年夏シーズン |
| 料金 | オールインクルーシブに含まれ追加代金なし(プライベートテニスレッスン・特別セッションは対象外) |
| 含まれるもの | 宿泊・食事・ドリンク・各種アクティビティ・託児/キッズプログラム・エンターテイメント |
| 運営 | 株式会社クラブメッド |
| 発表日 | 2026年6月18日 |
面数や料金条件は同社の発表に基づく。具体的な利用時間枠や用具貸出の有無、予約方法はシーズン直前に確定する運用が一般的なため、滞在前に公式の最新案内を確認しておきたい。
業界の反応とプレーヤー・施設運営者への示唆
用具メーカー側は滞在型の需要拡大を歓迎している。コートで初めてラケットを握った層が帰宅後にマイパドルを買う流れが見込めるためだ。ミズノが米国でパドル5モデルを投入したように国内大手の参入も進み、競技人口とギア市場は連動して伸びている。地域観光の関係者からは、日帰り圏に施設が乏しい地域でも宿泊とセットなら遠方からプレーヤーを呼べるとの声が上がる。英語対応のあるリゾートで打てる環境は、インバウンドのアクティブ層にも届く。
日本のプレーヤーが直面する最大の壁はコート不足だ。都市部では予約が取りづらく、まとまった時間プレーできる場所が限られる。6面を備えたリゾートは、この制約を「旅程ごと確保する」発想で解く。週末に数時間という従来の遊び方に対し、滞在中に朝晩好きなだけ打てる体験は、上達志向のプレーヤーにも家族でゆるく楽しみたい層にも届く。
施設運営者にとって、トマムの事例は次の3点を示している。
- ピックルボールは単独の収益事業ではなく、滞在価値を底上げする「束ね商品」として効く
- 初心者プログラムを併設して未経験者を取り込む設計が定着しつつある
- オフシーズンや遊休スペースの活用策として現実的な選択肢になっている
テニスコートや空きスペースを転用すれば初期投資を抑えて導入でき、追加料金を取らずに体験回数を最大化したうえで、ギアや会員へ後段で誘導する設計が組める。国内でコート併設を検討する宿泊施設や複合レジャー施設が、そのまま下敷きにできる構図だ。
合宿・大会会場としての可能性
6面あれば合宿や交流戦を組みやすい。宇都宮で7月に開かれる国際大会のように地方発の大会が増えるなか、宿泊一体型の会場は遠征プレーヤーの移動と宿泊の負担をまとめて下げる。トマムのコート群が今後、合宿や予選会の受け皿として使われる展開も見込める。
北海道の夏稼働と市場への波及
リゾートによるコート整備が広がれば、日本のピックルボールは「都市の常設施設」「公共コート」「滞在型リゾート」の三層で支えられる。入り口が増えるほど初心者が流入し、パドルやシューズ、ウェアの消費も伸びる。トマムにとっては、冬のスキー需要に偏りがちな稼働を夏に平準化する手段になる。競技人口の増加と滞在需要が重なるピックルボールは、地方創生やインバウンド誘致を狙う地域が投資判断しやすいコンテンツだ。
よくある質問
トマムのピックルボールは追加料金がかかりますか
クラブメッドの発表では、ピックルボールはオールインクルーシブに含まれ追加代金は不要とされています。ただしプライベートのテニスレッスンや特別セッションは対象外です。利用時間枠や用具貸出など細かな運用は、滞在前に公式の最新案内で確認してください。
コートは何面ありますか
クラブメッド・北海道 トマムには、2026年夏シーズンに向けてピックルボール専用コート6面が新設されると発表されています。初心者向けプログラムも用意される予定です。
初心者でも参加できますか
初心者向けプログラムが用意されるため、ラケット競技が未経験でも参加しやすい設計です。ピックルボールはコートが小さくルールも覚えやすいため、家族連れや幅広い年齢層が同じコートで楽しめます。
あわせて読みたい
引用元:

