
テニス・バドミントン・卓球の要素をあわせ持つピックルボールは、幅広い年代が同じコートで楽しみやすいスポーツです。
とはいえ、いざ始めようとすると「まず何を揃えればいいのか」で迷う人は多いものです。この記事では、ピックルボール初心者が最初に用意したい用具を、必要なものから順に整理します。細かい選び方は専門記事に譲りつつ、この1本で「何を買えば始められるか」が分かるように、全体像をまとめました。

買う前に確認|初回はレンタルでも十分
まだ一度もプレーしていないなら、最初から3点すべてを購入する必要はありません。体験会やスクールではパドルとボールを借りられる場合があり、会場によって使用するボールや必要なシューズも異なります。
- 体験先にパドルとボールの貸し出しがあるか
- 屋内用・屋外用のどちらのボールを使うか
- 室内シューズの指定や靴底のルールがあるか
この3点を申し込み先へ確認し、借りられない物だけ先に用意すると、使わない道具を買う失敗を減らせます。初回はレンタル、続けると決めたら自分用のパドル、という順番でも遅くありません。
ピックルボールを始めるのに必要な3つの基本用具【早わかり表】
ピックルボールを始めるのに欠かせない用具は、たったの3つです。シンプルだからこそ、気軽にスタートできます。まずは全体像を表で押さえましょう。
| 用具 | 価格帯の目安 | 初心者の選び方 |
|---|---|---|
| パドル(ラケット) | 2,000〜15,000円 | まずは5,000円前後・軽め(200g前後)が扱いやすい |
| ボール | 1個300〜600円 | 会場に指定がなければ、主に使うコートに合う種類を選ぶ |
| シューズ | 手持ちのコートシューズでも可 | 横移動に強い室内用・コート用。ランニングシューズは原則避ける |
自分で用意する基本はこの3種類ですが、貸し出しのある体験会なら購入前でも参加できます。ウェアは動きやすい運動着で十分です。それぞれの選び方を、順番に見ていきましょう。
出典 PLAY PICKLEBALL「ピックルボールの始め方|必要な道具と選び方」より作成
パドルの選び方|まず押さえる3つの基準
パドルは、テニスラケットより小さく卓球ラケットより大きい板状の道具で、ストリングス(糸)は張られていません。プレーの感触を左右する相棒なので、最初の1本は次の3点を基準に選ぶと失敗しにくくなります。

コア素材は「PP(ポリプロピレン)」が定番
パドルの中心部(コア)の素材は、打球感を大きく左右します。
いま主流なのはPP(ポリプロピレン)コアで、多くのパドルがこれを採用しています。ソフトなタッチでコントロールしやすく、初心者から上級者まで幅広く対応できる万能素材です。ほかにノーメックスコアやアルミコアもありますが、打球音が大きかったり消耗が早かったりするため、最初の1本はPPコアを選んでおけば無難です。
フェイス素材は「カーボン系」がバランス良好
ボールが当たる面の素材も、打感とスピンに影響します。
カーボンファイバー系のフェイスは、スピンをかけやすくコントロールに優れ、軽くて丈夫なので長く使えます。グラスファイバーは安価ですがスピン性能で一歩譲ります。価格と扱いやすさのバランスを取るなら、カーボン系を基準に選ぶと外しにくいでしょう。
重さは軽め、グリップは手に合うものを
パドルの重さは、おおむね170〜250g程度です。
初心者には200g前後の軽めが扱いやすく、長時間でも疲れにくくおすすめです。グリップの太さや長さも、手に合わないとプレーの質が下がり怪我のもとになるため、できれば握って確かめましょう。素材・重さ・グリップを細かく比較したい人はパドル選び方完全ガイドを、価格を抑えたい人はコスパで選ぶ方法もあわせてご覧ください。
出典 Pickle One「初めてのピックルボールパドルの選び方」より作成
ボールの選び方|室内用と屋外用の違い
ピックルボールの最大の特徴は、穴の空いたプラスチック製の専用ボールです。プレー環境によって室内用と屋外用を使い分けます。
| 種類 | 穴の数・硬さ | 特徴 |
|---|---|---|
| 室内用 | 26穴・やや柔らかい | 割れにくく音も静か。体育館などの屋内に最適 |
| 屋外用 | 40穴・硬め | 風に強くパワフル。屋内でも使えるが割れやすい |

迷ったら屋外用が使い回しやすい
初心者は屋内コートから始めることが多いため、扱いやすい室内用も選択肢です。
会場によって使用球を指定している場合があるため、参加先が決まっているなら先に確認するのが確実です。指定がなく、屋内と屋外の両方で自主練習するなら、屋外用を共用する選択もできます。
ボールには寿命がある
ピックルボールの寿命は「割れること」です。
まずヒビが入り、割れるとバウンドや音に異常が出て使えなくなります。どれくらい持つかはプレー強度しだいですが、初心者同士ならしばらく割れません。日本では冬の乾燥で割れやすくなるので、寒い時期は予備を多めに用意すると安心です。ブランドごとの違いはボールの選び方ガイドで詳しく解説しています。
出典 Pickle One「ピックルボールのボール 選び方と特徴」より作成
予算をかける順番|最初はシューズと相性を優先
限られた予算で始めるなら、価格だけでパドルを決めるより、次の順番で考えると無駄がありません。
- 安全に動けるシューズ:横移動で足元がぶれにくく、会場の床に合うものを優先する
- 握りやすいパドル:レンタルで重さとグリップを試し、腕が疲れにくいものを選ぶ
- 会場に合うボール:屋内・屋外と施設の指定を確認してから複数個用意する
バッグや専用ウェアは、プレーを続けて持ち運ぶ物が増えてからでも間に合います。「必要な物」と「あると便利な物」を分けると、最初の出費を抑えられます。
そのほかに揃えると快適なもの
基本の3点に加えて、用意しておくとプレーが快適になるものもあります。

シューズは横移動に強いものを
ピックルボールは横方向への素早い動きが多いスポーツです。
屋内ならバドミントンやバレーボール用、屋外ならテニスコート用など、滑りにくく横移動に強いコートシューズが向いています。靴底がフラットでグリップの効くものを選び、横の動きに弱いランニングシューズは避けましょう。詳しくはシューズの選び方を参考にしてください。
バッグ・グリップテープ・ウェア
用具を持ち運ぶなら専用バッグがあると便利です。汗でグリップが滑るようになったら、オーバーグリップを巻くと握りやすさが戻ります。ウェアは動きやすい運動着で十分で、タオルと飲み物を用意すれば準備は整います。バッグ選びはバッグ・ケースの選び方、グリップはグリップテープ交換ガイドもご覧ください。
初めての用具選びでありがちな失敗
これから道具をそろえる人が、つまずきやすいポイントを3つにまとめました。先に知っておくと、無駄な出費や買い直しを防げます。
いきなり高価なパドルを買ってしまう
高いパドルほど上達する、というわけではありません。
価格が高いモデルでも、重さやグリップが自分に合うとは限りません。まずレンタルや試打で扱いやすさを確かめ、プレースタイルが見えてから購入するほうが買い直しを減らせます。

ランニングシューズで代用してしまう
手持ちのランニングシューズは前後方向の走りを想定した設計が多く、横方向へ踏み込んだときの支持性が足りない場合があります。
ピックルボールは横方向の動きが多く、前後の動きを前提としたランニングシューズは横の踏ん張りに弱いためです。専用品でなくても、バドミントンやテニス用など横移動に対応した靴を選ぶと、足元の安定感を得やすくなります。
ボールを1個だけ買ってしまう
ボールは消耗品で、割れると交換が必要です。
とくに冬場は乾燥で割れやすく、1個だけだと練習の途中で打ち止めになりかねません。4〜6個入りのセットで買っておくと、割れても続けられて安心です。
用具を揃えたら|場所の探し方と費用の目安
道具がそろったら、いよいよプレーする場所を探しましょう。

プレーできる場所の探し方
ピックルボールはバドミントンと同じ広さのコートで行うため、体育館やテニススクールの空き時間に開催されていることが多くあります。
「ピックルボール+地域名」で検索したり、日本ピックルボール協会の公式サイトやSNSで体験会情報を探すのが近道です。各地で初心者向けイベントが開かれているので、まずは気軽に参加してみましょう。施設の探し方はコートの探し方ガイド、コートの仕様はコートサイズ完全ガイドにまとめています。
スターターセットと費用の目安
個別に揃えるのが面倒なら、スターターセットが手軽です。
パドル2本+ボール4個のセットでおよそ5,000〜8,000円、バッグ付きなら8,000〜12,000円ほどが目安です。友人や家族と始めるなら、2本セットを選べばすぐにゲームを楽しめます。初期費用と続けるためのコストは費用の完全ガイドで具体的に試算しています。
出典 PLAY PICKLEBALL「ピックルボールの始め方|必要な道具と選び方」より作成

最初から全部そろえる必要はありません。多くの体験会ではパドルとボールを貸してもらえるので、まずは手ぶらで参加して、自分に合うか確かめるのがいちばん失敗しない始め方です。続けられそうだと感じてから、軽めのパドルを1本買うので十分間に合います。
よくある質問
ピックルボールを始めるのに最低いくらかかりますか?
パドル・ボール・シューズの3点が基本で、パドル単体なら3,000〜5,000円、パドル2本+ボールのスターターセットで5,000〜8,000円ほどが目安です。シューズは手持ちのコートシューズを使えば、さらに費用を抑えられます。
パドルは初心者でも安いもので大丈夫ですか?
はい。ただし安さだけで選ばず、重さとグリップが自分に合うかを確認しましょう。可能ならレンタルや試打で扱いやすさを確かめ、プレースタイルが見えてから購入すると買い直しを減らせます。
ボールは室内用と屋外用のどちらを買えばいいですか?
参加する施設に指定がある場合は、その種類に合わせてください。指定がなければ、屋内中心なら室内用、屋外中心なら屋外用を選びます。屋内外の両方で自主練習する人は屋外用を共用する方法もあります。消耗品なので、継続して練習するなら予備も用意しましょう。
専用シューズは必要ですか?
専用品でなくても構いませんが、横移動に強いコートシューズは用意しましょう。バドミントンやテニス用などが向いています。ランニングシューズは横方向の支持性が十分でない場合があるため、原則として避けるのが無難です。
まとめ:必要なのは3つだけ、まずは体験から
ピックルボールを始めるのに必要な用具は、パドル・ボール・シューズの3つだけです。
パドルは重さとグリップが自分に合うもの、ボールは主に使う会場に合う種類、シューズは横移動に対応したコートシューズを選びましょう。販売価格は変動するため、スターターセットも中身と品質を確認して比較してください。
正しい用具選びは、プレーの質を高めるだけでなく怪我の予防にもつながります。とはいえ最初から完璧を目指す必要はありません。まずは体験会でパドルを握ってみて、楽しさを感じてから自分の道具をそろえていけば十分です。

