アパレルブランドのniko and …(ニコアンド)が、茨城県水戸市の千波公園に開いた複合施設「niko and … BASE」で、ピックルボールを楽しめるコートを常設で運営している。サウナやカフェ、バーベキューと並んでラケット競技が「手ぶらで遊べる一日」の一部に組み込まれた形だ。2026年はアシックスや百貨店が期間限定のコートで競技の入口をつくる動きが続いたが、ブランドが公園の中に予約制の常設拠点を構える例はまだ珍しい。どこでピックルボールを続けるか探している人には、選択肢の広がりとして押さえておきたい。
サウナやカフェの隣に常設コートがある
niko and … BASEは、アパレル・雑貨を展開する株式会社アダストリア(アンドエスティHDグループ)が2026年4月23日に開いた施設だ。同社にとって初の公園事業で、水戸・千波公園内のみと好文テラスの一画にある。掲げるコンセプトは「あそんで、たべて、ととのって…」。The Sauna・野田クラクションベベー氏が監修した八溝材のサウナ室、niko and … COFFEEのカフェラウンジ、手ぶらで使えるバーベキューエリア、ランニングステーションがそろい、その一角にピックルボールにも使える多目的コートが置かれている。
コートは1面1時間単位の予約制で、ラケットとボールは貸し出しがある。用具を持ち込まなくても、思い立った日に立ち寄って数ゲーム楽しめる(動きやすい靴だけは用意したい)。サウナで整えた後にラリーを楽しむのも、汗を流してからサウナに向かうのもいい。競技を単体の目的ではなく、一日の過ごし方の一部として設計しているのがこの施設の特徴だ。
ポップアップが続いた2026年の日本
2026年の日本では、競技に触れる入口づくりが一気に増えた。ただ、その多くは期間限定だ。アシックスは東京・日本橋に手ぶらで使えるコートを10日間だけ無料開放し、大阪高島屋は屋上を期間限定のコートに変えた。渋谷では走ってピックルボールをして珈琲を飲む街ぐるみのウェルネス企画も組まれた。人が集まる場所に短期間コートを出し、まず握ってもらう。この手法は認知を一気に広げる一方で、体験した人が「次にどこで続けるか」という受け皿が薄いという弱点も抱えていた。
niko and … BASEの位置づけは、この受け皿の側にある。ポップアップで競技を知った人にとって、予約すればいつでも打てる常設コートは、次に打つ場所の候補になりうる。一過性のイベントと恒常的な施設は対立するものではなく、入口と受け皿として補い合う。ブランドが公園の中に腰を据えたことは、こうした受け皿が観光や余暇の動線に組み込まれ始めたことを示している。
料金と営業時間をまとめる
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 施設名 | niko and … BASE(運営:株式会社アダストリア) |
| 所在地 | 茨城県水戸市千波町3081-1(千波公園内) |
| オープン | 2026年4月23日 |
| コート料金 | 1面1時間 平日2,000円/土日祝2,500円 |
| 用具貸出 | ラケット2本+ボール2個で500円(ネット・得点板は無料) |
| 営業時間 | 4〜9月 9:00〜18:00(最終受付17:00)/10〜3月 9:00〜16:00(最終受付15:00) |
| 予約 | 事前予約制(オンラインまたは電話) |
手ぶらと予約制がハードルを下げる
ピックルボールを始めたい人にとって、最初の壁は道具と場所だ。ラケットを買うほど続くか分からない段階では、貸し出しがあるだけで踏み出しやすくなる。niko and … BASEはラケット2本とボール2個を500円で貸し、ネットや得点板は無料で使える。友人を誘って行き、面を1時間押さえれば、貸出ラケット1組でも二人ですぐに始められる。期間限定の無料開放が競技の入口として機能したのと同じ発想を、常設で続けている点が効いている。
予約制であることも、初心者には向いている面がある。フリーコートは上級者で埋まっていて入りづらいことがあるが、面と時間を確保できれば、自分たちのペースでルールを覚えられる。アシックスが日本橋で手ぶらのコートを無料開放した事例のような一時的な体験の次に、こうした予約制の常設コートがあると、競技を無理なく生活に取り込める。
同行者を選ばない複合施設の強み
コート単体の施設と違い、複合施設の強みは同行者を選ばない点にある。ピックルボールに興味がない家族や友人も、サウナやカフェ、バーベキューで時間を過ごせるため、「自分だけがやりたい競技」でも誘いやすい。競技をしない人が快適に待てる環境は、続ける人を増やすうえで見落とされがちだが重要な要素だ。
百貨店の屋上や商業施設が競技の入口になる動きとも地続きだ。大阪高島屋が屋上をコートに変えた試みは、買い物や食事とセットで競技に触れさせる設計だった。niko and … BASEはそれを公園という広い余暇空間で、しかも常設で行っている。集客の核を持つ場所にコートを併設すれば、競技だけでは呼べない層にも届く。遊休空間をコートで活かそうとする流れとも重なる考え方だ。
訪れる前に押さえたいこと
利用は事前予約制なので、行き当たりばったりではなく、オンラインか電話で面を押さえてから向かうのが確実だ。営業時間は季節で変わり、4〜9月は最終受付17時、10〜3月は最終受付15時と早まる。最終貸出は営業終了の1時間前で、終了時刻はコート外への完全退出を指すため、片づけの時間を見込んで予約するとよい。手ぶらで行けるとはいえ、動きやすい靴だけは用意しておきたい。サウナやカフェと組み合わせるなら、走ってから整える渋谷の運動と休息をひとつなぎにしたウェルネス企画も、一日の組み立て方のヒントになる。
まとめ
期間限定のコートで競技を知った人にとって、niko and … BASEのような予約制の常設拠点は、次の一歩を続ける場になる。まずは平日に1面を押さえ、貸出ラケットで気軽に始めてみたい。施設や自治体でコートの併設を考えるなら、集客の核と組み合わせて競技をしない同行者も居心地よく過ごせる設計にすることが、続く場所をつくる近道になる。
参照元
Pickleball ピックルボール|niko and … BASE 公式
niko and … BASE オープン告知(ニコアンド公式)

