ボクシングの元世界王者マニー・パッキャオが、母国フィリピンで12チーム制のプロ・ピックルボールツアーを立ち上げる。名称は「マハルリカ・ピリピナス・ピックルボール・ツアー(MPPT)」。2026年10月3〜4日にパンパンガ州アンヘレス市で初戦を迎え、全5大会(5レグ)を巡る。各レグの優勝チームには100万ペソが贈られ、5大会を合わせた賞金は総額500万ペソにのぼる。100万ペソは日本円で約250万円(1ペソ≈約2.5円、2026年9月中旬)。アジアでプロの大会が相次いで生まれるなか、著名人が地域密着のチーム制を持ち込む動きとして注目される。
10月開幕、12チーム・5レグの枠組み
MPPTは地域を代表する12のチーム(フランチャイズ)で構成され、5会場を巡る形式をとる。賞金は各レグの優勝チームに100万ペソ(約250万円)で、5大会分を合わせると総額500万ペソ(約1250万円、各レグ100万ペソ×5大会)になる。一発勝負の単一チャンピオン賞ではなく、複数会場に賞金を配分する形だ。初戦の地アンヘレス市は首都マニラから離れたパンパンガ州の地方都市で、地方から巡回して各地に大会を届ける組み立てになっている。日程と12チーム制は現地報道でも確認できる。
参加チームの顔ぶれと選手層
参加チームの一つパラニャーケ・タイタンズは10選手を擁し、テニスやパデル出身の実力者、フィリピン代表級の顔ぶれがそろう。ダビスカップ経験者や東南アジア競技大会の金メダリスト、PCLアジアの王者らが名を連ね、他競技からの転向組が中核を占める。チーム運営には地元の実業家が加わり、菓子や用品のブランドが商業パートナーに付く。地域名を冠したチームに地元企業がスポンサードする形は、興行を地域経済に結びつけるチーム制の典型だ。
賞金と枠組みを一覧で
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 名称 | マハルリカ・ピリピナス・ピックルボール・ツアー(MPPT) |
| 創設者 | マニー・パッキャオ |
| チーム数 | 12(地域フランチャイズ) |
| 形式 | 全5大会(5レグ) |
| 初戦 | 2026年10月3〜4日/パンパンガ州アンヘレス市 |
| 賞金(各レグ優勝) | 100万ペソ(約250万円) |
| 賞金(5大会合計) | 500万ペソ(約1250万円、各レグ100万ペソ×5) |
現地とアジアでの受け止め
国民的英雄であるパッキャオが創設者に名を連ねたことで、フィリピン国内での注目度は高い。テニスやパデルの実力者を集めた選手層は、競技レベルの担保という点で評価しやすい。一方で、すでにPPAツアー・アジアやMLPアジアが動くアジア市場に新たな大会が加わるため、他シリーズとどう差別化するかは今後の運営次第という見方もできる。地域密着のチーム制と地方巡回による裾野拡大が、MPPTの分かりやすい特徴になっている。
日本の選手・関係者に何が広がるか
アジアでプロの受け皿が増えれば、日本の選手にとって出場機会と収入源の選択肢が広がる。すでに日本人選手はMLPアジアなど域内のリーグに関わり始めており、複数の国際サーキットが並走すれば、海外を主戦場にするキャリアが描きやすくなる。運営面でも、著名人を軸に地域チームと地元スポンサーを束ねるMPPTの立ち上げ方は、日本で興行型の大会を構想する際の一つの型になる。国内はまだ体験会や単発大会が中心で、チーム制の興行はこれからの段階だ。まずはアジアの成功例を、選手派遣とスポンサー設計の両面から観察したい。
アジア市場の再編
インドやフィリピンでチーム制・フランチャイズ型の大会が相次いで生まれ、アジアはプロ・ピックルボールの新たな成長軸になりつつある。複数の大会が選手・観客・スポンサーを取り合う競争は、賞金や競技レベルを押し上げる方向に働きやすい。地域を代表するチームに地元企業が付く構造は、スポーツを地域の販促や観光と結びつける余地も生む。日本にとっては、こうした域内の動きが選手の武者修行先を増やし、ギアや配信への関心を刺激する外部環境になる。
アジアの関連する動き
フィリピンでは競技用ブランドが自国発で生まれるなど、市場の内製化も進む(フィリピンにピックルの自国ブランド誕生、日本の選手に何が変わるか)。インドではフランチャイズ制の大会が競売で球団を確定させて開幕へ動き(インドのピックルボール、プーケット競売で8球団確定し10月開幕)、日本勢もアジアのプロリーグに主将級で加わっている(船水雄太が主将、MLPアジア初ドラフトで日本代表が動いた)。
まとめ:開幕2日間で何を見るか
MPPTは10月3〜4日、アンヘレス市で最初のレグを迎える。見どころは、他競技からの転向組がプロの舞台でどこまで通用するかと、地方巡回で観客をどれだけ動員できるかだ。アジアでプロの大会が並び立つ流れは、日本の選手にとって挑戦先が増える機会になる。国内で興行を考える立場なら、著名人・地域チーム・地元スポンサーを束ねるMPPTの初年度の運びを、集客と採算の両面から見ておく価値がある。
参照元
World Pickleball Magazine「Manny Pacquiao launches MPPT Philippines pickleball league」

