2026年4月1〜5日、ベトナムの首都ハノイで「MBハノイカップ2026(MB Hanoi Cup)」が開催された。これはPPAツアーとして初めてアジアで開催される国際大会で、近年急成長を続けるアジア・太平洋地域へのピックルボール普及を象徴するマイルストーンとなった。
大会の概要
| 項目 | 詳細 |
| 名称 | MB Hanoi Cup 2026 |
| 期間 | 2026年4月1日〜5日 |
| 会場 | ミーディン室内陸上競技場(ハノイ、ベトナム) |
| 参加者数 | 約800名(アマ・プロ混在) |
| PPAポイント | 優勝者に1,000ポイント(米国内オープン大会と同等) |
| 公式ボール | JOOLA HC-40 |
歴史的な意義——PPA初のアジア開催
PPAツアー(プロピックルボール協会)は北米を中心に年間多数のトーナメントを開催してきたが、アジアでのツアー開催はこれが初めて。ピックルボールの国際化という観点から、この大会が持つ意義は非常に大きい。
さらに、ピックルボール史上最多タイトルを誇るプロ選手アンナ・リー・ウォーターズ(Anna Leigh Waters)にとって、これが初の海外遠征大会となったことも注目を集めた。世界最高峰の選手が初めてアジアの舞台に登場したことで、アジア全体のピックルボール熱が一段と高まった。
「JOOLA HC-40」——アジア仕様のスローボール
今大会で使用された公式ボール「JOOLA HC-40」は、米国内大会で通常使われるボールより「かなり遅い」と複数の参加プロが証言した。ボールのスピードがゲームプレイに大きく影響するピックルボールでは、ボールの選択が戦術や試合展開を左右する重要な要素だ。
高温・高湿度のアジア環境に適したボール選択として注目されており、アジアツアーの「アジア基準」が生まれつつあることを示している。
注目プロ選手とフォーマット
アンナ・リー・ウォーターズをはじめ、ベン・ジョンズ、アンナ・ブライト、ヘイデン・パトリキン、クリスチャン・アルションら25名以上の米国トッププロが参加。アジア太平洋地域のプロ・アマ選手とともに激戦を繰り広げた。
大会フォーマットは「プログレッシブドロー方式」を採用し、32回戦と16回戦を同日中に消化するコンパクトな進行が特徴だ。
アジアのピックルボール——日本への波及
今回の大会はベトナム開催だが、日本のピックルボールコミュニティにとっても重要な意味がある。PPA Asia Tourの確立は、日本でも近い将来に公式国際大会が開催される可能性を示唆する。
インドでは4月上旬にIPA(国際ピックルボール協会)公認の「India Open」が初開催され、15カ国以上から1,500名以上が参加。韓国・台湾でも競技人口が急増しており、アジア太平洋地域のピックルボール熱は確実に高まっている。
また、国内では堺市に6面コートの専用施設がオープンするなど、日本でも基盤整備が着実に進んでいる。
まとめ
MBハノイカップ2026は、ピックルボールというスポーツがアジアで確実に根を張り始めていることを示す歴史的な大会となった。米国から世界トップ選手がアジアに遠征し、地域選手と争うという光景が実現したことで、ピックルボールのグローバル化は新たなフェーズに入ったと言える。
PPA Asia Tourの今後の展開、そして日本開催の可能性に注目していきたい。
参照:The Dink Pickleball「MB Hanoi Cup Tournament Preview」(2026年)