ボクシング8階級制覇の伝説マニー・パッキャオが、フィリピン初のプロピックルボールリーグ「Maharlika Pilipinas Pickleball Tour(MPPT)」の創設を2026年5月7日に発表した。8チーム制・ダブルス3種目・賞金総額500万ペソ(約1,300万円)以上で、2026年後半に5レグの招待制ツアーとして開幕する。フィリピン国内でピックルボール人口が急拡大するなか、アジア初の本格プロリーグとして国際的な注目を集めている。
パッキャオが仕掛けるMPPTの全容
MPPTは、パッキャオが2019年に立ち上げたバスケットボールリーグ「MPBL(Maharlika Pilipinas Basketball League)」に続く2つ目のプロスポーツリーグだ。フィリピン娯楽競技委員会(Games and Amusements Board=GAB)の公認を受け、CEO にジョー・ラモス氏、コミッショナーにマーク・K・エスピノーサ氏が就任した。
パッキャオは自宅のあるジェネラル・サントス市のジムで妻ジンキーとともにピックルボールを日常的にプレーしており、競技への熱量は本物だ。彼は「スポーツを振興し、選手がその才能を見せる場をつくることがつねに私の使命」と語っている。
リーグの背景――フィリピンのピックルボール急成長
フィリピンでは、テニスやバドミントンの施設をピックルボール兼用にリノベーションする動きが加速し、マニラ首都圏だけで50か所以上のコートが稼働している。日本でも施設ラッシュが報じられたが、東南アジアではフィリピンの伸びが突出している。バスケットボール文化が根づいた国だけに、チーム制のフォーマットが地元ファンに響きやすい土壌がある。
国際的にも統一ルールブックの整備が進み、各国でリーグ設立の機運が高まるなかでのMPPT発足となった。
データで見るMPPTの設計
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| リーグ名称 | Maharlika Pilipinas Pickleball Tour(MPPT) |
| チーム数 | 8チーム(3チーム確定、5月中に全チーム確定予定) |
| チーム構成 | 男子3名+女子3名の計6名 |
| 種目 | 男子ダブルス/女子ダブルス/混合ダブルス |
| 試合形式 | 土曜=ラウンドロビン、日曜=準々決勝〜決勝 |
| レグ数 | 5レグ(招待制ツアー) |
| 賞金総額 | 500万ペソ以上(約1,300万円) |
| 地域カバー | メトロマニラ・ルソン・ビサヤ・ミンダナオ |
| 公認 | GAB(Games and Amusements Board) |
フィリピン国内の反応
選手層の厚み:エスピノーサ・コミッショナーは「フィリピンのピックルボールには想像以上の才能がいる」とコメントし、リーグの競技レベルに自信を見せた。世界ランク上位15位以内にフィリピン選手が複数名入っており、国内選考が激戦になることは確実だ。
スポンサー期待:バスケMPBLが地方自治体と連携して成功した前例があるため、MPPTにも地方企業やメディアの関心が集まっている。週末開催のフォーマットは放映権ビジネスとの親和性が高い。
女性プレーヤーの歓迎:各チーム男女各3名の構成により、女性選手の露出とキャリア機会が担保される。フィリピンのピックルボールコミュニティでは「これで女子選手の練習環境が変わる」との声が挙がっている。
日本のピックルボーラーへの影響
日本で競技人口が増えているピックルボーラーにとって、MPPTは2つの点で注目に値する。第一に、アジア圏にプロリーグが誕生したことで、日本人選手が海外リーグに挑戦するルートが具体化する。PPA Asiaツアーとの連動が進めば、ハノイ・マニラ・東京をまたぐアジアサーキットの形が見えてくる。
第二に、フランチャイズ制・チーム制というビジネスモデルの実験だ。日本でもBリーグ型の地域密着リーグを検討する動きがあるなか、MPPTの成否はモデルケースになる。
アジアのピックルボールリーグ化への波及
すでにベトナムではPPA Asiaツアーが複数レグを開催し、インドでもピックルボール連盟がプロ化の議論を始めている。MPPTの発足は「アジアでプロリーグは成立する」という証明の第一歩だ。
パッキャオのネームバリューは東南アジア全域に影響力があり、タイやインドネシアで同様のリーグ構想が加速する可能性がある。PPA Finalsの全米中継がアメリカで話題になったように、メディア露出の拡大がプロ化の起爆剤になるパターンが、いよいよアジアでも再現されつつある。
MPPTを追うための実用情報
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 公式発表日 | 2026年5月7日 |
| 全チーム確定見込み | 2026年5月中 |
| 開幕予定 | 2026年後半 |
| 開催曜日 | 土曜・日曜のみ |
| CEO | ジョー・ラモス |
| コミッショナー | マーク・K・エスピノーサ |
| 使用ボール/パドル規格 | 未発表(GAB基準に準拠予定) |
| 放映 | 未発表(週末フォーマットは放映権向き) |
まとめ
パッキャオが動いた意味は大きい。フィリピン国内でピックルボールが一段上の「プロ競技」へ格上げされるだけでなく、アジア全域でリーグ化の連鎖が始まる契機になり得る。チーム編成・賞金・メディアのディテールは今後数週間で詰められるが、8チーム×6選手=48名のプロ枠がアジアに新たに誕生する事実だけでも、日本のプレーヤーやクラブ運営者にとっては追うべきニュースだ。