2026年5月10日、コロラド州ボルダー市がTom Watson Park内にピックルボール専用12面コートの建設を着工すると発表した。総工費150万〜180万ドル(約2.3億〜2.7億円)。完成は2026年11月を予定している。テニスコートの転用計画を巡り、テニスプレイヤーから反発の声も上がっている。
12面コートの建設計画——規模と設備
建設地はボルダー貯水池に隣接するTom Watson Park。照明付きの専用コート12面に加え、3棟のシェルター(休憩施設)とウォーキングパスが整備される。
着工は2026年5月末〜6月、開場は同年11月が目標だ。ボルダー市にはこれまで専用ピックルボールコートが1面も存在しなかった。テニスコートの一角にネットを仮設する形で対応してきた経緯がある。
背景——「22面が必要」と結論づけた2024年調査
2024年に実施されたボルダー市の公園利用分析は、需要を満たすにはピックルボール専用コートが22面、テニスコートが22面必要と結論づけた。
現状、市が管理するテニスコートは20面。一方で専用ピックルボールコートはゼロだ。この数字のギャップが今回の大規模建設計画につながった。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 建設コート数 | 12面(照明付き) |
| 所在地 | Tom Watson Park(ボルダー貯水池隣接) |
| 総工費 | 150万〜180万ドル(約2.3億〜2.7億円) |
| 着工時期 | 2026年5月末〜6月 |
| 完成目標 | 2026年11月 |
| 付帯設備 | シェルター3棟 / ウォーキングパス |
| 2024年調査による需要 | PB専用22面 / テニス22面 |
| 現行テニスコート数 | 20面 |
| 現行PB専用コート数 | 0面 |
テニスプレイヤーの反発——「自分たちのコートが足りない」
ボルダー市は別途、East Boulder Community Parkのテニスコート5面のうち3面をピックルボールコート6面に転用する計画も進めている。テニス側の代替として、East Boulder Rec Center南西に8面の新テニスコートを建設する方針だが、完成は2028年になる見通しだ。
テニスプレイヤーからは「テニスコートが先に減らされ、代替コートが2年後では不公平だ」との声が上がっている。施設の時間差による不均衡が、2つのスポーツコミュニティ間の摩擦を生んでいる。
コメント欄では「Tom Watson Parkの既存遊具スペースが圧迫される」「車でしかアクセスできない立地は家族連れに不便」といった地域住民からの懸念も見られた。
ボルダー市の投資規模——3年で85万ドル超をテニスに投入済み
ボルダー市はこの3年間で5面のテニスコートシステムの全面改修に85万ドルを投じてきた。今後2年間でさらに数百万ドル規模の施設投資を予定している。
ピックルボールとテニスの両方に投資を続ける姿勢を見せているが、予算の優先順位と工期の差が争点となっている。
全米の施設争奪——ボルダーだけの話ではない
コート不足と転用を巡る対立は全米各地で起きている。カリフォルニア州マルティネスでは開設からわずか1年でピックルボールコートが騒音問題により全面閉鎖された。逆にホテルや商業施設がピックルボールコートを集客装置として新設するケースも増えている。
ボルダーの事例は、「専用施設の新設」と「既存施設の転用」を同時に進める折衷型モデルとして、他自治体の参考になる。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 新設計画 | Tom Watson Park 12面PBコート(2026年11月完成予定) |
| 転用計画 | East Boulder CP テニス3面→PB6面 |
| 代替建設 | East Boulder RC南西 テニス8面新設(2028年完成予定) |
| 過去3年のテニス投資 | 85万ドル(コート全面改修) |
| 今後の施設投資見通し | 数百万ドル規模(2年間) |
まとめ
ボルダー市の12面コート着工は、専用コートゼロの状態から一気に需要の半分以上を埋める大胆な決断だ。一方でテニスコート転用を巡る摩擦は、ピックルボール普及に伴う「施設の奪い合い」という全米共通の課題を浮き彫りにしている。2026年11月の開場後、利用状況と周辺住民の反応が今後の施設計画の方向性を左右する。
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引用元・参考