Apollo×ダンドン、ピックルボール業界に2.25億ドル投入——企業価値7.5億ドルの巨大エコシステム誕生

2026年5月1日、Apollo Global Managementのスポーツ専門ファンド「Apollo Sports Capital」と、NHLカロライナ・ハリケーンズ/NBAポートランド・トレイルブレイザーズのオーナーTom Dundon率いるDundon Capital Partnersが、Pickleball Inc.へ総額2.25億ドル(約338億円)を投資したと発表した。Pickleball Inc.の企業価値は7.5億ドル(約1,125億円)に達する。

目次

投資の全容——2.25億ドルの内訳と狙い

Pickleball Inc.は、プロピックルボール協会ツアー(PPA Tour)とメジャーリーグ・ピックルボール(MLP)の親会社として2025年に設立された統合持株会社だ。今回の2.25億ドルを含め、累計調達額は3.15億ドルに到達した。

Apollo Sports Capitalは、Apollo Global Management傘下で新設されたスポーツ特化ファンド。Tom Dundonとパルドー一族は投資後も過半数の株式を保持し、経営の主導権を維持する。

投資の目的は3つある。プロツアーの拡大、消費者向け事業(用品販売・コート建設)の統合、そしてメディア・コンテンツ制作への資金投入だ。

背景——4年で参加人口6倍、収益も急成長

ピックルボールの成長速度は他スポーツと一線を画す。スポーツ&フィットネス産業協会(SFIA)の2025年報告によると、米国の競技人口は2020年の420万人から2025年に2,400万人超へ急増した。

指標 数値
投資総額 2.25億ドル(約338億円)
累計調達額 3.15億ドル
企業価値 7.5億ドル(約1,125億円)
2025年スポンサー収入 3,000万ドル
2025年総収益 6,000万ドル
2026年収益見通し 7,400万ドル
米国競技人口(2025年) 2,400万人超
米国競技人口(2020年) 420万人

Pickleball Inc.傘下には、PPA TourとMLPに加え、用品EC「Pickleball Central」、大会運営ソフトウェア、コート施工事業が含まれる。2025年の連結売上高は1.4億ドルを超えた。

業界関係者の反応——「ティア1スポーツへの到達点」

PPA TourのCEO Connor Pardoeは「プロプレーから消費者向け製品、メディアまでをつなぐエンド・トゥ・エンドの体験を作る」と語った。

MLPコミッショナーのSamin Odhwaniは「ピックルボールはニッチスポーツではなく、アメリカの次のティア1スポーツへと急速に成長している」と強調。今回の資金をコンテンツ、メディア、インフラ開発に充てる方針を示した。

Apollo Sports Capital側も「ピックルボールはスポーツ投資の中で最も成長率の高い領域」と評価しており、ファンド設立の第一弾案件としてPickleball Inc.を選んだ意図を明らかにしている。

プレイヤーへの影響——賞金増額とコート整備

今回の大型調達はプレイヤーにも直接的なメリットをもたらす。PPA Tourの賞金総額の引き上げ、MLPのチーム拡張、そして全米規模でのインドア専用コート建設が計画されている。

レクリエーションプレイヤーにとっても、Pickleball Centralを通じた用品の品揃え強化や、コート施工事業の拡大による練習環境の改善が期待できる。

業界への波及——統合モデルが他スポーツにも波及するか

Pickleball Inc.の「競技団体+EC+メディア+施設」を一社に統合するモデルは、パデルやスカッシュなど他のラケットスポーツにも影響を与える可能性がある。

従来のスポーツビジネスでは、リーグ運営・用品メーカー・施設運営は別々の企業が担ってきた。Pickleball Inc.がこの垂直統合モデルで成功すれば、業界のM&A活動が加速する展開も考えられる。

項目 詳細
投資元 Apollo Sports Capital / Dundon Capital Partners
投資先 Pickleball Inc.(PPA Tour + MLP親会社)
傘下事業 PPA Tour / MLP / Pickleball Central / 大会ソフトウェア / コート施工
発表日 2026年5月1日
次の注目点 2026年後半のインドアコート建設計画詳細

まとめ

2.25億ドルという単一投資額は、ピックルボール業界史上最大だ。Apollo Sports Capitalという機関投資家の参入と、Tom Dundonの追加出資は、ピックルボールが「流行スポーツ」から「投資対象としてのメジャースポーツ」へ転換した象徴的な出来事といえる。2026年後半以降のインドアコート展開とメディア契約の動向が、次の節目になる。

あわせて読みたい

引用元・参考

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

ベトナム在住3年目のピックルボール愛好家です。高校時代はバドミントン部に所属し、シャトルを追う毎日を過ごしていました。現在はホーチミンの熱気の中、バドミントンの経験を活かしたスピーディーなボレーと、ピックルボール特有の戦略的な駆け引きにどっぷり浸かっています。現地のコート情報や、バドミントン経験者ならではの上達のコツなど、ベトナムのリアルなプレイ環境をゆるく発信していきます!

目次