米シカゴ拠点のパドルメーカーCPXが、同社初のフルフォーム熱成型(Full Foam Thermoformed)パドル「HYPER+」の出荷を2026年4月に開始した。独自素材「HyperFoam X Core」により、従来のハニカム構造パドルでは60〜70%にとどまるスイートスポットカバー率を99%に引き上げたと主張している。USA Pickleball公認取得済みで、予約販売価格は定価300ドルの50%オフとなる150ドル(約22,500円)。4月15日が予約締め切りだった。
HyperFoam X Core──ハニカムからフルフォームへの転換点
従来のピックルボールパドルは、ポリプロピレン製のハニカム(蜂の巣)構造をコアに採用してきた。六角形のセルが衝撃を吸収し、軽量性と剛性を両立させる設計だ。しかし、ハニカム構造には宿命的な弱点がある。セルとセルの境界部分にデッドスポット(反発力が落ちるエリア)が生じ、パドル全面で均一な打感を得られない。
CPXのHyperFoam X Coreは、この課題に対して根本的に異なるアプローチを取った。熱成型プロセスで独自のフォーム素材をパドル内部全体に充填し、エアギャップやセル境界を排除。結果として、パドル面のどこで打っても一定のエネルギーリターンが得られる構造を実現したという。
スペック詳細──225g・16mm厚のエロンゲーテッドシェイプ
| 項目 | CPX HYPER+ | 一般的なハニカムパドル |
|---|---|---|
| コア素材 | HyperFoam X Core(フルフォーム) | ポリプロピレンハニカム |
| コア厚 | 16mm | 13〜16mm |
| フェイス素材 | ロー・カーボンファイバー | カーボンファイバー / グラスファイバー |
| 重量 | 225g ±5g(7.9oz) | 220〜240g |
| フェイス幅 | 190mm | 190〜200mm |
| フェイス高 | 420mm | 400〜420mm |
| グリップ長 | 140mm | 120〜140mm |
| 形状 | エロンゲーテッド | スタンダード / エロンゲーテッド |
| スイートスポット | 99% | 60〜70% |
| エッジガード | Red-Line Edge Technology | 標準エッジガード |
形状はエロンゲーテッド(縦長)で、リーチの長さとスピン性能を重視した設計。グリップ長140mmは両手バックハンドにも対応する。フェイス素材にはロー(未加工)カーボンファイバーを採用し、表面のグリット感でスピン量を稼ぐ仕様だ。
メーカー公称の性能値──パワー98・コントロール92・スピン98
CPXはHYPER+の性能を3つの指標で示している。パワー98、コントロール92、スピン98(いずれも100点満点)。パワーとスピンの両立を打ち出しつつ、コントロール面でも90台をキープしている点が特徴的だ。
ただし、これはメーカー自社基準の数値であり、第三者機関によるPBCoR(Paddle Ball Coefficient of Restitution)テスト結果ではない点に注意が必要だ。実際のプレー感はユーザーレビューが出揃うまで判断を保留するのが賢明だろう。
業界関係者・ユーザーの声
「CPXは初めて手に取った瞬間から違いを感じたパドルだ。打球感が面全体で均一という主張は、実際に使ってみると納得できる」──CPXユーザーレビューより
「フルフォーム構造はパドル業界で最も大きな素材シフトだ。ハニカムからの移行は不可逆的なトレンドになる可能性がある」──Empower Pickleball 2026パドルレポートより
「99%スイートスポットという数字は大胆だが、フォームコアの物理的特性を考えれば理論的には成立する。問題は耐久性だ」──米パドルレビュアー
日本のプレイヤーへの影響──購入方法と注意点
CPX HYPER+はCPX公式サイト(cpxpickleball.com)から直接購入可能で、シカゴの倉庫から同日発送、送料無料となっている。日本への国際配送については公式サイトで確認が必要だ。
日本のプレイヤーが購入を検討する際の注意点は以下の通り。
- USA Pickleball公認済み: JPA(日本ピックルボール協会)主催大会でも使用可能な可能性が高いが、大会ごとのレギュレーション確認を推奨
- 90日間返金保証: 海外からの返品対応については事前に確認を
- 生涯保証: 破損時の無償交換と送料無料が付帯
- 関税・輸入消費税: 個人輸入の場合、商品価格の60%に対して関税が課される可能性あり
フォームコアパドルに興味がある方は、Honolulu Gen4 フォームコアパドルや2026年パドルトレンドレポートも参考にしてほしい。
2026年フォームコア市場の動向──CPX・Honolulu・Bread & Butter三つ巴
2026年のパドル市場では、フォームコアが最大のトレンドになっている。CPX HYPER+に加え、Honoluluは「Gen4」フォームコアパドルを4月に出荷開始。Bread & ButterのLocoも フルフォーム構造で注目を集めている。
従来のハニカム構造パドルとの最大の違いは、打感の均一性と振動の少なさだ。Empower Pickleballの2026年レポートは、フォームコアの3つの優位性として「より一貫したエネルギーリターン」「振動の低減」「より広いスイートスポット」を挙げている。
Paddletek Groupの誕生による業界再編も相まって、パドル市場は技術革新と企業統合が同時進行する激動期に入っている。
CPX HYPER+ 購入情報
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 商品名 | CPX HYPER+ |
| 定価 | \(約45,000円) |
| 予約価格 | \(50%オフ・予約終了) |
| 出荷時期 | 2026年4月(出荷開始済み) |
| 購入先 | cpxpickleball.com |
| 配送 | シカゴから同日発送・送料無料 |
| 保証 | 生涯保証(無償交換+送料無料) |
| 返品 | 90日間返金保証 |
| 認証 | USA Pickleball Approved |
まとめ
CPX HYPER+は、フルフォーム熱成型という新しい製造技術でパドル業界に参入した意欲的な製品だ。99%スイートスポットという数字の真偽は、今後の第三者レビューや大会での実績で検証されるだろう。定価300ドルは決して安くはないが、生涯保証と90日間返金保証が付帯している点は、メーカーの自信の表れとも読める。フォームコア陣営の一角として、2026年後半のパドル市場をどう動かすか注目したい。
FAQ
CPX HYPER+のスイートスポット99%とは実際どういう意味?
フルフォーム構造によりパドル面全体がほぼ均一な反発力を持つことを指す。従来のハニカムコアでは、セル境界にデッドスポットが生じスイートスポットは60〜70%程度だった。ただし99%はメーカー自社基準の数値であり、第三者検証はまだ出ていない。
CPX HYPER+は日本の公式大会で使えるの?
USA Pickleball公認を取得しているため、USA Pickleball準拠のルールを採用する大会では使用可能だ。JPA主催大会については、大会ごとの使用パドルリストを確認してほしい。
フォームコアパドルとハニカムパドルはどちらがいい?
フォームコアはスイートスポットの広さと振動吸収に優れ、ハニカムは軽量性と実績に強みがある。プレースタイルや好みによるが、2026年のトレンドはフォームコアに傾いている。両方を試打して自分に合う方を選ぶのがベストだ。