パドルの名前が「HANABI」で、その披露の場が本物の花火の下だった。2026年8月8日(土)、東京・葛飾のWELL PICKLE CLUBで開かれた「ダイアデム新パドル『HANABI』祭」は、ダイアデムが日本限定で投入した新パドルのお披露目を、単なる試打会ではなく夏の夜の体験としてまとめたイベントだった。ゲストには吉田裕太選手と中田あおい選手が浴衣で入り、参加者と一緒にオープンプレイとチーム戦(HANABI大会)を回し、最後は花火と軽食で締める。屋外4面を持つ都内のクラブだからこそ組めた構成で、日本のプレーヤーが用具とどう出会うのかを考える材料になる。
5,500円・定員16名、浴衣で集う夜——「HANABI祭」で何が起きたか
主催はWELL PICKLE CLUB。同クラブの告知ページによると、開催は8月8日(土)の15:00〜20:00で、雨天中止。参加費は5,500円(税込)、定員16名という規模だ。当日はダイアデムの新パドル「HANABI」を実際に握り、吉田裕太・中田あおいの両選手がゲストとして参加者と混ざってオープンプレイとチーム戦を楽しむ。夜になれば花火をしながら軽食、というのが締めのプログラムで、ゲスト選手は浴衣での参加を予定していた。申込開始は7月18日(土)13:00からと告知されている。
数字を並べると設計の意図が見えてくる。定員16名は屋外4面クラブなら1面あたり4人、ダブルス1試合ぶんにきれいに収まる人数だ。5,500円という価格は、新パドルの試打・トッププレーヤーとのプレー・花火と軽食を一晩に束ねた体験料と考えれば、単なるコートレンタルとは別の商品になっている。
| Item | 内容(クラブ告知より) |
|---|---|
| Event Name | ダイアデム新パドル「HANABI」祭 |
| Date and time | 2026年8月8日(土)15:00〜20:00 ※雨天中止 |
| Venues | WELL PICKLE CLUB(東京都葛飾区) |
| Entry Fee | 5,500円(税込) |
| Capacity | 16名 |
| Details | HANABIでオープンプレイ/チーム戦、花火+軽食 |
| ゲスト | 吉田裕太選手、中田あおい選手(浴衣で参加予定) |
| 申込開始 | 2026年7月18日(土)13:00〜 |
税込24,200円・第3世代構造、ダイアデムが日本限定でHANABIに込めた設計
主役の「HANABI」は、ダイアデムが日本市場向けに用意した限定パドルだ。取扱店の予約情報によると、価格は22,000円(税抜)、予約開始は2026年6月22日で、赤(型番TPA026)と黄(TPA027)の2色展開。税込では24,200円にあたる。名前のとおりデザインは花火が咲いて火花が散る瞬間をイメージしたもので、中央部にはあえて装飾を入れずにシンプルさを立たせ、男女どちらでも持てる仕上がりにしている。構造はダイアデムが第3世代と呼ぶ技術を採用する。
ここで正直に線を引いておく。コア厚・フェイス素材・重量・形状といった実プレーに直結するスペックは、メーカーおよび取扱店の公開情報の範囲では数値が明示されていなかった。パドルの重さ・素材・グリップの選び方を押さえているプレーヤーほど気になる部分だが、確認できない数字を推測で埋めるより、実機を握って確かめるのが早い。HANABI祭はその「握って確かめる」場を、購入前の来場者に開いていたことになる。
| Item | 確認できた内容 |
|---|---|
| Product name | DIADEM「HANABI」シリーズ(日本限定) |
| Price | 22,000円(税抜)/税込24,200円 |
| 予約開始 | June 22, 2026 |
| カラー・型番 | レッド(TPA026)/イエロー(TPA027) |
| Structure | ダイアデム第3世代構造 |
| コア厚・面素材・重量・形状 | 公開情報に数値記載なし(本稿では記載しない) |
屋外4面をハードコートで持つ葛飾のクラブが、夜イベントを成立させる条件
このイベントが屋内スクールの片隅では組みにくいのは、会場がWELL PICKLE CLUBだからだ。同クラブは東京都葛飾区にあるピックルボール専用の屋外コートで、ハードコート4面を備える。8月のレンタル料金は平日が1時間4,000円→3,600円、土日祝が6,000円→5,400円(いずれも10%割引)で、土日祝は8:00〜18:00のサマータイムを敷き、1コートの上限は8名。屋外・複数面・夜まで使える立地という三つの条件がそろって、はじめて「日没後に花火」という締めが現実になる。
屋外4面は、16名を一度に動かしながら選手のデモとオープンプレーを並行させる余白も生む。日本のピックルボール施設はテニスコートやスクールの転用、あるいは屋内の限られた面数から始まった例が多く、まとまった屋外面を専用で確保できる場所は限られる。用具メーカーが体験型の披露イベントを打つとき、こうしたクラブの存在が事実上の前提になっている。
試打会より一歩深い「体験」に変える——日本のプレーヤーへの含意
用具の披露は、店頭の試打台に並べるやり方が手早い。ただHANABI祭が選んだのは、トッププレーヤーと同じ夜に同じパドルでゲームを回し、勝ち負けと打球感を身体で覚えて帰ってもらう形だった。カタログのスペック表が薄い(数値非公開の)パドルほど、この「使って判断する」導線は効いてくる。読み物で仕様を比べる段階と、コートで振って決める段階を、1回のイベントでつないだ設計だ。
ダイアデムはテニス由来のブランドで、ピックルボールではコントロール志向の一角として国内でも扱いが増えている。ダイアデムがコントロール系として位置づけられる背景を知ったうえで実機に触れれば、ブランドの狙いと自分の相性を測りやすい。海外メディアのテストを起点にした2026年に評価された各社の最新パドルと読み比べると、日本限定モデルがどの価格帯・どの層を取りにきているかも見えてくる。24,200円という値付けは、入門用の量産品と、3万円を超える上位機のあいだを埋める位置取りだ。
選手が浴衣で入る演出も、単なる季節感の飾りではない。ゲストとの距離を縮め、初対面の参加者同士が話しやすい空気をつくる。用具を売る場を、コミュニティの入口に変える。イベントの一次的な目的が新パドルの認知でも、副産物として地域クラブに新しい顔ぶれが残る構造になっている。
花火と軽食で締める夜が、これからの用具イベントに置いた設計図
HANABI祭は、新パドルの名前・屋外4面・浴衣・そして本物の花火という要素を、一晩の流れの中で一つに結んでいた。ダイアデムにとっては日本限定モデルの初速をつくる場、WELL PICKLE CLUBにとっては屋外専用コートの強みを見せる場、参加者にとっては24,200円のパドルを買う前に振れる場——三者の利害が同じ夜に重なる。メーカーの新製品と地域クラブの運営と、プレーヤーの購買判断が交わる接点として、この夏の葛飾の夜は具体的な形を残した。次に別ブランドが同じ座組みを試すとき、8月8日のこの構成が一つの下書きになる。
Sources
- WELL PICKLE CLUB「ダイアデム新パドル『HANABI』祭 開催」 https://pickleclub.well-k.jp/hanabi-event2026/
- WELL PICKLE CLUB「8月限定サマーキャンペーン」 https://pickleclub.well-k.jp/august-campaign2026/
- Go For Broke「DIADEM 日本限定パドル第2弾『HANABI』予約開始」 https://kazuma.lafino.co.jp/2026/06/22/hanabi/
- DIADEM ピックルボール パドル一覧 https://diademsports.jp/pickleball/paddle/
- ピックルボールワン「WELL PICKLE CLUB」施設情報 https://pickle-one.com/court/tokyo/katsushika/well-pickle-club/
