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米国が団体優勝、日本は世界ベスト4——ダナンW杯が閉幕

2026 9/07
ベトナム 大会 海外
2026年9月7日
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アジアで初めて開かれたピックルボールのワールドカップが、9月6日にベトナム・ダナンで閉幕した。国別対抗の頂点を決めるナショナル・オープンの決勝は、米国が開催国ベトナムを4-0で退けて団体優勝。日本は前日の準決勝でそのベトナムに0-4で敗れ、世界ベスト4で1週間の戦いを終えた。80カ国規模で開幕したダナン大会は、最終日に開催国の準優勝と、日本の準決勝進出という結果を残して幕を下ろした。

目次

米国が開催国ベトナムを4-0で退け団体優勝

決勝の相手は、地元の大声援を背にした開催国ベトナムだった。会場のティエンソン・スポーツコンプレックスは満員で、コートの四方から自国コールが飛ぶなか、米国は落ち着いてゲームを重ねた。

ナショナル・オープンの団体戦は、女子ダブルス・男子ダブルス・混合ダブルス2試合の計4試合で雌雄を決する形式で進む。決勝で米国はこの4試合をすべて奪い、ベトナムを寄せつけなかった。女子ダブルスを21-17、男子ダブルスを21-10、混合ダブルスを21-16と21-14で連取し、ストレートで団体の頂点に立った。地元で金を狙ったベトナムは銀メダルに終わっている。

男子ダブルスの21-10という差は、開催国の主力が観衆の期待を背負ってなお、米国の厚みに届かなかったことを示す一戦だった。

日本は準決勝でベトナムに0-4、世界ベスト4で大会を終えた

日本代表は、そのベトナムと準決勝で当たった。9月5日のナショナル・オープン準決勝で、日本は0-4で敗れている。ベトナムはこの4試合をすべて奪い、ストレートで決勝進出を決めた。

スコアだけを見れば完敗だが、この舞台にたどり着いたこと自体が日本にとっては初めての位置だった。国別対抗のW杯で、日本が世界のベスト4に名を連ねたのは今回が最初になる。決勝に進んだ米国とベトナム、そしてもう一方の準決勝で米国に敗れた香港とともに、日本は団体戦の最後の4カ国に残った。

国別対抗の団体戦がワールドカップの色を決めた

ピックルボールのワールドカップは、PPAツアーやAPPツアーのような個人の賞金サーキットとは性格が異なる。各国が自国の看板選手を集め、国旗を背負って戦う国別対抗戦だ。ナショナル部門にはオープン・シニア・マスター・ジュニア・キッズの各区分があり、156チームが世代ごとに争った。

その最上位に当たるのがナショナル・オープンで、年齢の制限なく各国が最強の布陣を組める。今回日本が届いたベスト4は、この最も層の厚い区分での結果だった。個人戦なら一人の突出が結果を左右するが、団体戦は4試合を戦い抜く選手層の深さがそのまま順位に出る。米国が全試合を落とさずに優勝したのも、控えを含めた層の差が背景にある。

81カ国・5,000人超が集い、ギネス記録が二つ生まれた

今大会は8月30日から9月6日まで、ダナン市内のティエンソン・スポーツコンプレックスやトゥエンソン・スポーツビレッジなど複数の会場で行われた。ハイネケンが冠スポンサーに付き、81の国と地域から5,000人を超える選手が集まった。

規模の大きさは記録にも刻まれた。ギネス・ワールド・レコーズは、参加国・地域数が最多のピックルボール大会と、最も高価な優勝トロフィーの二つを公式に認定している。アジア初開催の大会が、そのまま競技の国際的な広がりを可視化する場になった。街の複数会場を同時に使い切る運営規模は、日本の国内大会がまだ経験していない水準にある。

ベトナムの分厚さは元テニス選手の合流にあった

準決勝で日本を止め、決勝でも米国と競り合ったベトナムの強さは、他競技からの転向組に支えられている。準決勝と決勝で男子ダブルスに立ったリー・ホアン・ナムは、テニスで東南アジア競技大会を制した経歴を持つ元プロだ。テニスのトップ層がそのままパドルに移り、代表の中核を担っている。

ベトナムでは元テニス選手が相次いで代表入りする流れが続いており、コート上の判断力とショットの威力を短期間で競技に持ち込んでいる。開催国が地元の観衆の前で銀メダルまで駆け上がった背景には、この転向組の合流がある。日本が世界のベスト4で見た壁の正体は、選手供給の設計そのものだった。

ベスト4が日本のピックルボールに残したもの

0-4という準決勝のスコアは、日本と世界最上位の間にまだ距離があることを突きつけた。それでも、国別対抗で最後の4カ国に残った事実は国内の競技環境に具体的な指標を与える。どの区分で、どの相手に、どのゲーム差で敗れたのかが数字で残るからだ。

国内では船水雄太が立川で元世界1位を破るなど、トップ選手が世界上位と渡り合う場面が出始めている。個の力が世界に届く一方で、団体戦で4試合を並べたときの層の差が今大会で浮かんだ。ベスト4は到達点ではなく、選手層をどう厚くするかという課題を明確にした結果だった。

香港・インドとの並びで見えるアジアの現在地

ナショナル・オープンの準決勝に残った4カ国は、米国・ベトナム・香港・日本だった。北米の一強に、アジアから三つの国と地域が並んだ構図になる。もう一方の準決勝では米国が香港を退けており、アジア勢同士でも実力が拮抗し始めている。

大会前にはインドが主将を立てて金を狙うと公言し、日本の実力が測られる相手として名前が挙がっていた。インドはジュニアなど他の区分で存在感を示したものの、オープンの団体では最後の4カ国に届かなかった。区分ごとに勢力図が分かれる点も、アジアのピックルボールが層ごとに違う速度で伸びていることを表している。

コートと競技人口、日本がベスト4の先で埋める差

団体戦で世界のベスト4に入るには、4試合を任せられる選手を複数の世代でそろえる必要がある。そのためには練習と実戦の場、つまりコートの数と大会の頻度が土台になる。米国やベトナムが選手層で日本を上回った背景には、日常的に競技に触れられる環境の広さがある。

日本国内でも常設コートの開設や自治体の体験会が各地で増え、競技に入る間口は広がってきた。ただ、代表クラスが世代をまたいで育つには、入口の先で継続して打ち込める場と、勝ち負けが記録に残る公式戦の積み重ねが要る。ダナンで見えたベスト4の壁は、施設と大会の設計を国内でどう組み替えるかという問いに直結している。

次のダナンではない場所で、日本はどこまで届くか

アジア初開催のワールドカップは、米国の団体優勝、開催国ベトナムの準優勝、そして日本の世界ベスト4という結果を残して終わった。日本にとっては、国別対抗で世界の最後の4カ国に初めて名を刻んだ大会になる。

準決勝の0-4は、個の強さだけでは団体の頂点に届かないことを示した。次の大会で日本が香港やベトナムを上回り、決勝の舞台に立てるかは、これから数年で選手層をどこまで厚くできるかにかかっている。ダナンで測られた距離を、国内のコートと大会がどれだけ縮めるか。日本のピックルボールは、その答えを次の国別対抗で問われることになる。


参照元:
An ninh Thủ đô「Mỹ vô địch, chủ nhà Việt Nam giành á quân Pickleball World Cup 2026」
Vietnam.vn「Thắng Nhật Bản 4-0, đội tuyển Việt Nam vào chung kết Pickleball World Cup 2026」
Vietnam Plus「Da Nang hosts opening of Pickleball World Cup 2026」
Danang FantastiCity「Heineken Pickleball World Cup 2026 Opens in Da Nang, Setting Two Guinness World Records」

ベトナム 大会 海外
アメリカ ダナン ベトナム ワールドカップ 日本代表
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この記事を書いた人

小島 怜のアバター 小島 怜

ベトナム在住3年目のピックルボール愛好家です。高校時代はバドミントン部に所属し、シャトルを追う毎日を過ごしていました。現在はホーチミンの熱気の中、バドミントンの経験を活かしたスピーディーなボレーと、ピックルボール特有の戦略的な駆け引きにどっぷり浸かっています。現地のコート情報や、バドミントン経験者ならではの上達のコツなど、ベトナムのリアルなプレイ環境をゆるく発信していきます!

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