2026年4月1〜5日、ベトナム・ハノイのマイディン室内競技場で開催されたPPAツアーアジア「MBハノイカップ」が5日に全日程を終了した。トップシードの座を懸けた激戦の中、アンナ・リー・ウォーターズが史上初のアジア国際大会出場にして女子ダブルス・混合ダブルスの2種目でファイナルに到達。ベン・ジョンズとのペアはメンズダブルスとミックスダブルスの2種目で頂点に立つなど、世界トップ選手が初めてアジアの舞台で激突した大会となった。日本のピックルボールプレーヤーが注目すべき大会の全容をまとめる。
MBハノイカップ2026 決勝結果
| 種目 | 優勝ペア | 準優勝ペア |
|---|---|---|
| 混合ダブルス | ベン・ジョンズ & ゲイブ・タルディオ | フェデリコ・スタクスラッド & ヘイデン・パトリキン |
| 女子ダブルス | アンナ・ブライト & アンナ・リー・ウォーターズ | キャサリン・パレンテー & ハリケーン・タイラ・ブラック |
| 男子ダブルス | ベン・ジョンズ & ゲイブ・タルディオ | タマ・シマブクロ & ジョナサン・トゥルオン |
※女子シングルス・男子シングルスの結果は大会公式サイトで確認できます。
アンナ・リー・ウォーターズが「史上初のアジア国際大会出場」
女子シングルスランキング1位のアンナ・リー・ウォーターズにとって、MBハノイカップは初の国際大会出場となった。「ピックルボールの女王」と称される彼女が満員の会場でプレーする様子は、ベトナム国内でも大きく報道され、vietnam.vnでも特集記事が組まれた。
スポンサー面でも注目すべき動きがあった。ウォーターズは長年のスポンサーであるパドルテック(Paddletek)との契約を終了し、フランクリン・ピックルボールと長期スポンサー契約を新規締結したことも今大会で公式化された。
PPAツアーアジア初開催の意義
今大会の特筆事項は「PPAツアーの初アジア戦」という点だ。
- 参加登録者数: プロ・アマ合計で約800名
- 賞金規模: プロ部門最高で30万ドル(最大1000PPAランキングポイント付与)
- 中継: PPAツアーアジアYouTubeチャンネル、PickleballTV、FPT Play(ベトナム)、TBSスポーツ(日本)、True Vision Now(タイ)で放映
日本からもTBSスポーツで生中継が行われ、国内ピックルボール人口の急増(2026年現在約4.5万人)と相まって、アジア大会への関心が高まっていることが裏付けられた。
公式ボールはJOOLA HC-40——「米国より遅い」問題
今大会の公式球に採用されたのはJOOLA HC-40だ。米国のPPAツアーで使われるボールと比較して「かなり遅い」と複数のプロ選手がコメントしており、米国ベースのプレーヤーは試合序盤に苦労する場面も見られた。
これは実はアマチュアプレーヤーにとって示唆深い情報だ。日本国内で普及しているボールの多くはJOOLA HC-40に近い仕様(比較的ゆっくり・コントロール重視)であり、米国ツアーを参考に練習しているプレーヤーが「なぜ国際大会のボールは違うのか」と感じるケースがある。使用ボールの性質を理解して練習設計することが、アジア圏での大会参加には重要だ。
次のPPAツアーアジア戦——注目の開催地
MBハノイカップ以降のPPAツアーアジア2026年スケジュールはまだ全容が公表されていないが、業界関係者によれば日本・韓国・インドが候補地として挙がっている。日本国内でもThe Picklrが20施設展開を発表するなど、インフラ整備が急ピッチで進んでいる。国際大会の誘致は時間の問題だろう。
まとめ——アジアのピックルボール、いよいよ本格化
MBハノイカップは「世界最高峰が初めてアジアでぶつかった試合」として、後のピックルボール史に刻まれる大会になるかもしれない。800人近い参加者・30万ドルの賞金・複数国での同時生中継という規模は、5年前には想像もできなかったことだ。国内でプレーしているプレーヤーにとって、アジアの国際大会はもはや「遠い話」ではない。
試合をより深く楽しみたい方は2026年のパドルトレンドレポートも参照されたい。日本での施設情報についてはThe Picklrが日本で20施設展開を発表した記事とPickleball Base Osaka 4月開業情報もご覧いただきたい。
参照情報
– The Dink Pickleball:MBハノイカップ大会プレビュー
– PPA Tour Asia 公式
– pickleball.com:アンナ・リー・ウォーターズの初国際戦