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米コート閉鎖が示す騒音問題の教訓

2026 4/24
コート ニュース パドル 海外
アメリカ
2026年3月20日2026年4月24日
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この記事の要約
2026年3月20日、米カリフォルニア州マルティネス市で近隣住民の騒音苦情を受けピックルボールコートが閉鎖されたとKRON4が報道。高周波の打球音が数十メートル先まで届くのが原因。マサチューセッツ州ニュートン市でも裁判所が住民側の差し止め請求を認めコートが閉鎖された事例がある。
目次

カリフォルニア州マルティネス市でコートが突然閉鎖

アメリカ・カリフォルニア州のマルティネス市で、ピックルボールコートが近隣住民からの騒音苦情を受けて閉鎖に追い込まれた。地元メディアKRON4が2026年3月20日に報じたこのニュースは、急速に拡大するピックルボール人気の「影の部分」を改めて浮き彫りにした。

マルティネスはサンフランシスコ・ベイエリアの東側、コントラコスタ郡に位置する人口約4万人の中規模都市。コミュニティ志向の強いこの街でも、ピックルボールは急速に普及していた。しかし、コート周辺に住む住民から「打球音がうるさすぎる」「早朝から夜遅くまで続く音に悩まされている」といった声が相次ぎ、行政が使用禁止の判断を下したという。

なぜピックルボールの音はこれほど問題になるのか

ピックルボールの騒音問題は、マルティネスに限った話ではない。全米各地で同様の事例が報告されており、スポーツそのものの普及を阻む壁となっている。

その根本的な原因は、ピックルボール特有の「打球音の性質」にある。硬いプラスチック製ボールがポリマーコアのパドル面に当たる際に発生する「パキッ」という高音は、周波数的に人間の耳に届きやすく、数十メートル離れた場所でも明瞭に聞こえる。テニスのような低音の「ドン」という音と比べて、高音は障害物を回り込む性質が弱い一方で、遠くまで突き抜けやすい特性がある。

さらに、ピックルボールのコートはテニスコートより小さく(ピックルボールのコートサイズ完全ガイドを参照)、1面のスペースに複数コートを設置しやすいため、住宅街の公園や学校の敷地など住居に近い場所に作られがちだ。これが騒音被害を増幅させる要因となっている。

アメリカ全土で繰り返されるコート問題の実態

爆発的に広がるアメリカのピックルボールでも解説しているとおり、アメリカではここ数年でピックルボール人口が急増。USAピックルボール協会の推計によれば、2025年時点で全米のプレーヤー数は大幅に増加するとされる。

この急拡大に施設整備が追いついていない現状が、各地でのコート問題を招いている。フロリダ州、アリゾナ州、ニューヨーク州など、ピックルボール人口が多い地域では訴訟に発展したケースもある。マサチューセッツ州ニュートン市では裁判所が住民側の差し止め請求を認め、コートが一時閉鎖された例もある。

行政側の対応策としては以下が挙げられる。

対策 内容
防音フェンス・防音壁の設置 コート周囲に吸音材入りフェンスを張る
使用時間の制限 早朝・夜間のプレーを禁止する
低騒音ボールへの変更 音を抑えた素材のボールを使用
コートの移転 住居から離れた場所への移設
防音設計のコート新設 最初から騒音対策を組み込んだ設計

日本のプレーヤーが今から学べること

この問題は、日本のピックルボールコミュニティにとっても対岸の火事ではない。日本のピックルボール事情を分析でも触れているように、日本でも都市部を中心にプレーヤー数が増加し、コート設置の需要が高まっている。

アメリカの失敗から学べる教訓は大きく3つある。

1. コート設置前の地域コミュニケーションが不可欠
プレーヤーや運営者が主体となって近隣住民への説明会を開き、懸念に対して丁寧に対応することが長期的なコート維持につながる。

2. 最初から騒音対策を組み込む
コート新設の段階で防音フェンスの設置、プレー可能時間の自主的な設定を行うことで、苦情が生まれる前に問題を防げる。

3. 低騒音器材の活用を検討する
、騒音を抑えた素材のピックルボールが市販されている。住宅街や施設内でプレーする際は、こうした器材の選択も一つの配慮になる。

ピックルボールコミュニティが果たすべき役割

スポーツが地域に根付くには、プレーヤー自身の「良きご近所」としての振る舞いが欠かせない。コートを使わせてもらっている感謝の姿勢、ゴミの持ち帰り、声の大きさへの配慮——こうした小さな積み重ねが、コートを守り、新しいプレーヤーを迎え入れる土壌をつくる。

マルティネス市の閉鎖が示しているのは、ピックルボールの「強さ」ではなく「脆さ」だ。どれだけ多くの人が楽しんでいても、周囲との関係が壊れれば一瞬でコートを失う。日本のピックルボールがこれから広がっていく中で、この教訓を活かし、コミュニティ全体で持続可能なスポーツ文化をつくっていきたい。

参照元:Martinez pickleball courts shuttered after neighborhood complaints – KRON4

よくある質問

Q1: ピックルボールの音はどのくらいうるさいですか?

A1: ピックルボールの打球音は一般的な生活騒音レベルを超える音量(70〜85dB程度とも報告されているが施設により差あり)程度とされており、これは掃除機の音と同程度です。高周波数の「パキッ」という音質が人の耳に届きやすく、特に静かな住宅街では問題になりやすいとされています。

Q2: 騒音問題を避けるためにプレーヤーができることはありますか?

A2: 使用時間を早朝・深夜に限定しない、低騒音タイプのボールを使用する、大声を控えるなどの配慮が有効です。コート周辺の住民への挨拶や定期的なコミュニケーションも長期的なコート存続につながります。

Q3: 日本でも同様のコート閉鎖問題は起きていますか?

A3: 2026年時点では大規模な閉鎖事例の報告は少ないものの、都市部の公共施設でのプレー制限や時間規制の事例は出始めています。プレーヤー人口の増加に伴い、今後は日本でも同様の課題が顕在化する可能性があります。

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この記事を書いた人

小島 怜のアバター 小島 怜

ベトナム在住3年目のピックルボール愛好家です。高校時代はバドミントン部に所属し、シャトルを追う毎日を過ごしていました。現在はホーチミンの熱気の中、バドミントンの経験を活かしたスピーディーなボレーと、ピックルボール特有の戦略的な駆け引きにどっぷり浸かっています。現地のコート情報や、バドミントン経験者ならではの上達のコツなど、ベトナムのリアルなプレイ環境をゆるく発信していきます!

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