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ベトナムで急拡大するピックルボール市場
ベトナムで今、ピックルボールが空前のブームとなっています。
2024年上半期だけでハノイとホーチミン市の競技者数が前年末から数百倍に増加し、専用コートも両都市で合計数百か所が新たにオープンしました。この急成長の背景には、年齢や性別を問わず楽しめる手軽さと、SNSでの拡散効果があります。
特に注目すべきは、ベトナムが地域で最も急速に成長しているピックルボール市場の一つとして台頭している点です。2025年の最初の10か月だけで、ベトナム人は約140万個のピックルボールを購入するために約4,000億ベトナムドンを費やしており、前年同期比で約800%増加しています。
出典
Vietnam.vn「ピックルボールは、イーロン・マスク氏のテスラを含む億万長者の遊び場に」
(2026年1月)より作成

ベトナム発の注目パドルブランド
ベトナムには独自の技術と品質を誇る国内ブランドが複数存在します。
Kamito(カミト)- ベトナムの総合スポーツブランド
Kamitoは「ベトナムのミズノ」とも称される、同国を代表する総合スポーツブランドです。サッカーやバドミントンで培った技術と信頼を背景に、ピックルボール市場でも圧倒的なシェアを持っています。パドル単体だけでなく、専用シューズ、アパレル、バッグまでトータルでコーディネートできるのが最大の強みです。
特にシューズは、アジア人の足型にフィットしやすく、ベトナム特有の高温多湿な環境やハードコートでの激しい動きに耐えうる耐久性と通気性を備えています。パドルは初心者向けの扱いやすいモデルから、上級者向けのカーボンモデルまで幅広く展開されており、ベトナムでピックルボールを始める際の「最初の選択肢」として国民的な信頼を得ています。
Facolos(ファコロス)- 競技志向のハイエンドブランド
FacolosはKamitoに並ぶベトナムの二大巨頭ですが、より「競技志向・ハイエンド」に舵を切っているブランドです。ベトナムブランドとしてはいち早くUSAPA(アメリカピックルボール協会)の公認を取得し、国際大会でも使用可能な高品質なパドルを製造しています。
最新のトレンドである「熱成形」や「T700 Raw Carbon」を積極的に採用しており、その性能は欧米のトップブランドと比較しても遜色がありません。それでいて価格はベトナム基準に近いため、非常に高いコストパフォーマンスを誇ります。「F」のロゴをあしらった洗練されたデザインも特徴で、日本の代理店を通じて購入する日本のプレイヤーからも「隠れた名品」として評価が高まっています。

Beesoul(ビーソウル)- ファッション性重視の新世代
Beesoulはベトナムの若者層や女性層を中心に爆発的な人気を誇るブランドです。最大の特徴は、スポーツ用品の枠を超えた「ファッション性」にあります。パドルには鮮やかなグラフィックやポップなカラーリングが施され、コート上でSNS映えするデザインが豊富です。
しかし、単なる見た目だけのブランドではありません。中身にはしっかりとハニカムコアやカーボン素材を使用しており、中級レベルのプレイにも十分耐えうる性能を持っています。「楽しみながら、おしゃれにプレイしたい」というエンジョイ層のニーズを完璧に捉えており、お土産としても非常に人気があります。
VNi(ブイエヌアイ)- 製造品質へのこだわり
VNiはベトナム国内での製造品質にこだわり、欧米ブランドに対抗できるハイエンドパドルを供給する本格派ブランドです。マーケティングよりも製品のスペックを重視する傾向があり、玄人好みの製品作りをしています。
特に、アメリカの高級ブランドが採用しているのと同じグレードの素材を使用しながら、製造コストの利点を活かして圧倒的な低価格を実現しています。現地のトーナメントプレイヤーやコーチなどが実利を取って選ぶことが多く、「ブランド名よりも、実際の性能と価格のバランス」を最優先するプレイヤーに向けた選択肢となっています。
Sypik(サイピック)- 攻撃的プレースタイル向け
Sypikは近年ベトナムで急速に知名度を上げている新興ブランドで、特に攻撃的なプレースタイルを好むプレイヤーに向けた製品開発を行っています。パドルの形状や重量バランスをパワー重視に設計しており、スマッシュやドライブで相手を押し込むようなプレイに適しています。
デザインも黒や赤を基調としたアグレッシブなものが多く、競技会場で強い存在感を放ちます。新興ならではの柔軟性を持ち、ユーザーのフィードバックを素早く製品改良に反映させるスピード感も魅力です。
ベトナムでの購入方法と価格相場
ベトナムでピックルボール用品を購入する方法は主に3つあります。
実店舗での購入
ホーチミン市やハノイには、スポーツ用品の大型店舗が複数存在します。特に人気なのが、フランス発祥のスポーツ用品チェーン「Decathlon」です。タオディエン地区のVincom Thảo Điền店では、ピックルボール専用コーナーが設置されており、初心者セットからハイエンドモデルまで幅広く取り揃えています。
実店舗での購入メリットは、実際に手に取って重さや握り心地を確認できる点です。店員に相談しながら自分のレベルに合ったパドルを選べるため、初めて購入する方には特におすすめです。価格帯は、ラケット2本とボール3個入りのセットで約1,273,000VND(約7,150円)から購入可能です。
出典
This is Vietnam「ホーチミン市でピックルボールを買ってやってみた。」
(2024年)より作成

オンラインショッピングサイトでの購入
ベトナムの5大オンラインショッピングサイト(Shopee、Lazada、Tiki、Sendo、TikTok Shop)では、ピックルボール関連商品が豊富に取り揃えられています。2024年第2四半期のピックルボール関連の流通取引総額は227億VNDに達し、前四半期から150%近く伸びました。
最も売れている価格帯は、20万~35万VNDの初心者向けのノーブランドのウェアと50万~75万VNDのラケットです。Shopeeで最も売り上げの高かったショップは、第二四半期にピックルボール関連商品だけで15億VND以上を売上げています。
オンライン購入のメリットは、価格比較が容易で、レビューを参考にしながら選べる点です。セール期間を狙えば、さらにお得に購入できる可能性もあります。
出典
ACCESS「【経済】ピックルボールが流行し、マーケットが急拡大」
(2024年9月)より作成
専門ショップとコミュニティ
ベトナムには、ピックルボール専門のショップやコミュニティが急速に増えています。SNS上でピックルボールのコミュニティを管理しているホアショップでは、現在約5万8000人がコミュニティに参加しており、毎日新たに100~300人が入会しています。
こうしたコミュニティに参加することで、最新の用品情報や購入アドバイスを得られるだけでなく、中古品の売買情報なども入手できます。また、実際にプレイしている人たちからの生の声を聞けるため、失敗のない買い物ができる可能性が高まります。
出典
ACCESS「【経済】ピックルボールが流行し、マーケットが急拡大」
(2024年9月)より作成
日本への発送方法と注意点
ベトナムで購入したピックルボール用品を日本へ持ち帰る、または発送する方法をご紹介します。
手荷物として持ち帰る
パドルやボールは比較的軽量でコンパクトなため、手荷物として持ち帰るのが最も簡単な方法です。パドル2本程度であれば、スーツケースに入れても重量オーバーになる心配はほとんどありません。ただし、カーボン素材のハイエンドモデルは衝撃に弱い場合があるため、タオルや衣類で包んで保護することをおすすめします。
国際郵便での発送
大量に購入した場合や、滞在中に購入して後から送りたい場合は、ベトナムの郵便局(Vietnam Post)から国際郵便で発送できます。EMSを利用すれば、3~7日程度で日本に到着します。ただし、送料は重量によって変動するため、事前に見積もりを取ることをおすすめします。
オンラインショップの国際発送サービス
一部のベトナムのオンラインショップでは、国際発送サービスを提供しています。ただし、すべてのショップが対応しているわけではないため、購入前に必ず確認が必要です。また、関税や輸入税が発生する可能性があるため、総額でいくらになるかを事前に計算しておくことが重要です。

ベトナムでピックルボールを体験する魅力
購入だけでなく、実際にベトナムでピックルボールを体験することも大きな魅力です。
ハノイやホーチミン市には、おしゃれで設備の整ったピックルボール専用施設が数多く存在します。例えば、ホーチミン市タオディエン地区の「RALLY PICKLEBALL」は、計5面のコートを備え、カフェやミニバーも併設された人気施設です。平日の夕方でも全コートが予約でいっぱいになるほどの人気ぶりです。
コート使用料は施設によって異なりますが、1時間あたり150,000~300,000VND程度が相場です。初心者でも気軽に参加できるオープンプレイの時間帯を設けている施設も多く、現地の人たちと交流しながらプレイを楽しめます。
ベトナムでは親子三代でピックルボールを楽しむのも珍しくありません。年齢や性別に関係なく、初心者でも気軽にできるスポーツだからこそ、家族連れでプレイする姿をよく見かけます。また、ビジネスやプライベートでの交流の場としても活用されており、世代を超えたコミュニケーションツールとしての役割も果たしています。
出典
Bizmatch「コミュニケーションツール?ファミリースポーツ?〜ベトナムのピックルボール事情」
(2024年)より作成
まとめ – ベトナムでピックルボール用品を賢く購入しよう
ベトナムは今、世界で最も急成長しているピックルボール市場の一つです。
Kamito、Facolos、Beesoul、VNi、Sypikといったベトナム発のブランドは、欧米のトップブランドに匹敵する品質を持ちながら、圧倒的なコストパフォーマンスを実現しています。Decathlonなどの実店舗や、Shopee、Lazadaなどのオンラインショップで手軽に購入でき、価格も日本と比較して非常にリーズナブルです。
購入した用品は手荷物として持ち帰るか、国際郵便で発送することができます。また、ベトナム滞在中に実際にプレイを体験することで、自分に合ったパドルを見つけやすくなるでしょう。
ベトナムでのピックルボール用品購入は、品質と価格の両面で大きなメリットがあります。この機会に、ベトナムのピックルボールショップを訪れてみてはいかがでしょうか。