世界最大のインドアピックルボール専用チェーン「The Picklr(ザ・ピックラー)」が日本に上陸する。東京・渋谷区に本社を置く株式会社日本ピックルボールホールディングス(NPBH)がマスターフランチャイズ契約を締結し、2026年中に首都圏で第1号店をオープン、その後全国20施設への展開を目指している。
米国では4,830万人(テニス約2,000万人・ゴルフ約2,500万人を超える規模)がピックルボールを楽しんでいるとされ、年平均成長率35%で急拡大中のスポーツが、いよいよ本格的なインフラを伴って日本市場に入ってくる。
The Picklrとはどんな施設か
The Picklrは米国で展開するインドアピックルボール専用施設のフランチャイズチェーン。目的建築型(ピックルボール専用に設計された)の室内施設で、以下の特徴を持つ。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 施設形態 | 完全屋内・気候制御済み |
| コート数 | 施設によって異なる(米国標準は8〜16面) |
| 提供プログラム | リーグ・レッスン・フリープレイ・大会 |
| 付帯機能 | リテール(用具販売)・ラウンジ・コーチングサービス |
| 運営モデル | メンバーシップ+都度利用のハイブリッド |
The Picklr CEOのJorge Barraganは「日本の精密さ・ウェルネス・コミュニティ文化がThe Picklrのブランド価値と完全に合致している」とコメントしており、日本を重要市場として明確に位置づけている。
日本ピックルボールホールディングス(NPBH)の背景
NPBHは2024年設立の東京・渋谷拠点の企業で、CEOはKenton Stehr氏。The Picklrのマスターフランチャイズ取得のほか、以下の事業を展開している。
- Mino Pickleball: パドル・アパレルブランド
- Pickle Tokyo: ピックルボール情報メディア
- Pacific Pickle Club参加: 都市型ピックルボール施設への参画
2026年1月にはAOI Pro.(映像制作大手)と戦略的パートナーシップを締結し、ピックルボールをライフスタイルカルチャーとして普及させるコンテンツ制作でも連携を開始している。メディア×施設×用具の三位一体での市場開拓は、単なるスポーツ施設展開にとどまらない戦略的な動きだ。
日本のピックルボール市場の現状分析
既存施設との差別化
現在、日本国内のピックルボール施設は主に以下のカテゴリに分類できる。
| タイプ | 例 | 特徴 | 課題 |
|---|---|---|---|
| テニスコート転用型 | 各地のテニスクラブ | 低コストで導入容易 | 屋外が多く、専用設計でない |
| 多目的スポーツ施設内 | フィットネスジム併設 | 既存会員へのアクセスが容易 | コート数が少ない・予約が取りにくい |
| ピックルボール専用(小規模) | ピックルボールBase Osaka(6面)など | 専用設計で快適 | 施設規模が限られる |
| The Picklr Japan(予定) | 首都圏第1号店〜全国20施設 | 国際標準の専用施設・コーチング体制完備 | 2026年以降展開 |
The Picklrが他と最も異なるのは「目的建築型」であること。天井高・コートサイズ・床材・照明・防音すべてがピックルボール専用に設計されており、競技品質のコートで日常的に練習できる環境が生まれる。これは既存の転用施設では実現できない水準だ。
市場規模と成長ポテンシャル
日本のピックルボール競技人口は現時点では数万人規模とされているが、米国の急拡大パターンと同様の軌跡をたどれば5〜10年で数百万人規模になる可能性がある。特に以下の層からの取り込みが期待されている。
- テニス・バドミントン経験者: ルールが近く移行しやすい
- シニア層: 低衝撃で膝・腰への負担が少ない
- ウェルネス志向の30〜50代: コミュニティスポーツとして人気上昇中
- 企業の健康経営施策: チームビルディングとしての採用増
PPA ASIA 500 Sansan東京オープン2026(7月開催予定)のような国際大会の日本誘致も相まって、競技人口と施設需要は連動して拡大していくと見られる。
プレーヤー向け情報:どこに・いつできるか
第1号店の予定
現時点での公式情報では、首都圏(東京都市圏)に第1号直営店を2026年中にオープン予定とされている。具体的な住所や開業日は未発表だが、NPBHは東京を皮切りに大阪・京都・福岡などへの展開を計画している。
展開予定都市(公式発表より)
- 東京首都圏(第1号店)
- 北海道
- 宮城
- 中京圏(名古屋エリア)
- 阪神圏(大阪・神戸エリア)
- 広島
- 福岡
- 沖縄
フランチャイズ方式での展開が主体となるため、地元の施設運営者・不動産オーナーとの連携によってオープン時期が前後する可能性がある。最新情報はNPBHの公式サイト(nipponpickleball.com)で随時公開される。
今できること:事前準備のすすめ
The Picklr Japan開業を待つ間にも、日本全国でピックルボールを始められる施設は増加中だ。ピックルボールワン(三井不動産・TBS・電通・Sansanが出資)が2027年に20面超の大型施設を計画しており、日本のピックルボール施設は今後2〜3年で急速に充実する見込みだ。
よくある質問(FAQ)
Q. The Picklr Japanはいつオープンしますか?
現時点では2026年中に首都圏(東京都市圏)で第1号店のオープンが予定されています。具体的な日程は未発表です。最新情報はNPBH公式サイト(nipponpickleball.com)を確認してください。
Q. The Picklrはメンバーシップ制ですか? 値段はどのくらいですか?
米国のThe Picklrはメンバーシップ+都度利用のハイブリッド型です。日本での料金設定は未発表ですが、米国では月額50〜80ドル程度のメンバーシップが一般的です。日本での価格は市場状況に合わせて設定される見込みです。
Q. ピックルボール初心者でも利用できますか?
はい。The Picklrはコーチングサービス・初心者向けクリニック・レッスンプログラムを提供しており、未経験者でも安心して始められます。「スポーツをしたいが何から始めてよいかわからない」という方にも適した施設設計になっています。
まとめ
The Picklrの日本上陸は、日本のピックルボール市場が「体験フェーズ」から「インフラフェーズ」に移行することを象徴する出来事だ。国際標準の専用施設が全国20カ所に展開されれば、競技人口・大会・メディア・用具市場のすべてが連動して成長する好循環が生まれる。
東京第1号店のオープン情報は引き続き注視していく。ピックルボールに興味を持ち始めた方は、今のうちに基礎ルールや用具を把握しておくと、施設オープン時にスムーズにスタートが切れるだろう。